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2016年1月 4日 (月)

神経質礼賛 1222.地蔵心とあるがまま

 今年の正月は例年になく暖かかった。元日は妻の実家へ行き、義母の墓参りに行った後、瀬戸川の土手にある日限地蔵尊にお参りに行く。ここが例年、我が家の初詣の場である。地元の人々がひっそり守っているこのお地蔵さんは他に訪れる人もなく静かだ。中央のお地蔵さんは大きな真ん丸頭に素朴なお顔をしている。家族の健康を祈る。

 地蔵菩薩は弱い立場の人々、とりわけ子供たちを守る仏様である。むずかしい経典も仏教理論もいらない。自分より弱い立場の人を守り救おうという地蔵心があれば、それだけで十分である。皆が地蔵心を持てば、戦争もいじめもなくなり、誰もが幸せな世になるはずである。

 森田療法も本来はシンプルそのものである。あるがまま・・・今の自分そのままでよい、気分はいじらずに、素直な気持ちでやるべきことをやっていけばそれでよいのである。むずかしい理論をこねくり回していたら屁理屈となり、新たな強迫観念を生み出す。神経質人間は理屈の迷宮に入りこみやすい。森田正馬先生の甥で養子となり、三島森田病院を創設された森田秀俊先生は、「理屈はいらない。理屈は君にとって役に立たない。ただ、不安な時には不安なままになすべき事をなしていくという生活様式を身につけること」と患者さんたちを指導しておられた。論より行動である。

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コメント

「ただ、不安な時には不安なままになすべき事をなしていくという生活様式を身につけること」
尊い教えでございます。こういう生活態度の人を身近に見たり、師や先輩として範を示してくれたら、多くの神経質者が開花しますね。
こういうのこそ義務教育期間に触れて欲しい教えです。
(四分先生がよく話題に出される井原先生の記事がありました⇒ "たらふく"をクリック)

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 リンクの記事、拝見しました。医学部教授(特に私大)ともなると、製薬会社の「提灯持ち」のような方が多いのですが、井原先生は実に御立派だと思います。この記事ではベンゾジアゼピン系抗不安薬の問題を扱っていますが、同系統の睡眠薬や近年多用される抗うつ薬SRRIの問題点は当ブログでご紹介している通りです。
 早くから「神経質は病気ではない」として薬の安易な処方を戒められた森田正馬先生は先見の明があったと言えるでしょう。

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