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2016年4月11日 (月)

神経質礼賛 1254.精神科薬の処方制限

 診療報酬改定により今月から精神科で処方できる薬の数が種類ごと2剤までに事実上制限されることとなった。例えば抗不安薬は2剤まで、睡眠薬は2剤まで、抗うつ薬は2剤まで、抗精神病薬は2剤まで、といった具合である。事実上というのは、全く処方できないというわけではないが、3剤以上処方すると保険点数が減点されてしまうのである。

 統合失調症の薬物療法では、かつては多剤併用が行われて問題となっていた。現在では副作用の少ない非定型抗精神病薬が普及し、初発の方では多くの場合単剤処方で治療できるようになってきた。しかし、経過が長い方でどうしても幻覚・妄想などの諸症状が残存していて、3剤使ってどうにかコントロールできているような方もいる。なるべく単剤で、なるべく低用量で、というのはよくわかるけれども、一様に2剤までと決められてしまうのは困る。

 一方で、こと神経症に関しては今回のことは良いことである。神経症の治療にはなるべく薬は使わないのが望ましい。不眠や不安を訴えて、睡眠薬や抗不安薬の服用がどんどん増えてしまうケースがある。特に問題となるのはハルシオン、レンドルミン、ユーロジン、ロヒプノール、デパス、ソラナックス、レキソタンといったベンゾジアゼピン系の薬剤だ。増量したその時は効果を感じても、しだいに「慣れ」が生じて、さらなる増量を希望するようになる。そして、減量しようとすると強い不眠や不安に襲われたり時には痙攣のような重篤な離脱症状を起こしたりすることもある。かつて森田正馬先生が指摘されているように、不眠に関しては生活習慣の改善、そして不安をなくすことはできないと認識することが重要ある。

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