神経質礼賛 1266.アレグリアス
一昨日は午前の仕事を終えてから千葉県八千代市にある霊園へと向かった。大手町から東西線・東葉高速鉄道の直通快速電車で約40分の八千代中央駅から歩いて6分ほどのところにある。バラのガーデニング墓地はおりしも色とりどりのバラたちが美しく咲いていた。義妹が亡くなってからちょうど2年。命日に当たるこの日の亡くなった午後3時に親族・友人たちが集まってお墓参りをした。三回忌ということになるが、僧侶は呼ばず、墓の近くに設置された焼香台で順に手を合わせた。小さな墓石には義妹が大好きでよく口ずさんでいたアレグリアス(Alegrias)の出だしのところの楽譜が刻まれている。焼香が済んだところで義妹が通っていたフラメンコ教室の先生が踊りの動作を交えて情熱的にそれを歌ってくれた。アレグリアスの名はALEGRIA(喜び)からきているのだそうである。義妹も喜んでくれる最高の供養かと思う。
すでに書いたように、義妹が亡くなったのはフラメンコ教室からの帰り、自宅近くの駅においてである。この駅は住民からの反対運動にもかかわらずカメラで監視して安全が確保できるとして無人化された。目の不自由な義妹はホームから転落して反対側からの列車にはねられて亡くなった。安全を守るはずの駅のカメラは故障していたとのことでビデオ画像は残っていないので何が起きたのか不明なままである。義妹の死をきっかけに多くの人々が鉄道会社に対して安全対策を求める声を上げてくれて、ホームドア設置は果たせなかったものの音声案内装置の設置という一応の進展をみた。安全を守るためにはハードウエアの整備だけでなく、常に安全に気配りする姿勢が必要である。ちょっとくらい大丈夫、という気の緩みが事故を招く。安全確保には神経質が欠かせないのである。
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