神経質礼賛 1291.ヘッドホンアンプキットの製作
1282話で書いた秋月電子通商で買った840円のヘッドホンアンプキットを作ってみた。デジタル論理回路用ICをアナログアンプとして利用しているのはとても面白いアイデアである。自分で設計して部品を買い集め、プリント基板を製作して、となると大変な労力がかかるのに比べるとキットなので、最初から揃っている抵抗器やコンデンサやICソケットなどの部品を間違いなく取り付けてハンダ付けするだけである。とはいえ、部品を間違えて取り付けたら修復は困難である。電解コンデンサの+極と-極を間違えると「バクハツ」することもある。まさに神経質の生かしどころである。抵抗器の値はカラーコードで表示されていて、中学生の頃に覚えたので今でも見分けはつく。例えば100kΩであれば茶(1)-黒(0)-黄(×10kΩ)といった具合である。私が若い頃に比べると最近の部品は抵抗器やコンデンサに至るまでかなり小型化されていて、老眼ゆえルーペでよく見て小さな数字や細いコードの確認に手間取る。ハンダ付けも気をつけないと、隣の部品の所に広がってくっついて厄介なことになる。完成して、いよいよ電池を入れて試してみる瞬間がワクワクの時である。幸い問題なく動作してくれた。何のためにこれを買ったかというと、MP3プレーヤーの音を手持ちのアンプ内蔵スピーカーで鳴らそうとすると、音が小さすぎて使い物にならないので、これを間に入れて少し増幅して、十分な音量を得ようという目的からである。3倍の増幅率のところ、抵抗器の定数を変えて5倍にできるということでそちらの設定にして、まずまず実用的な音量になり歪も気にならなかった。キットながら、モノづくりの楽しさを味わうことができた。たまには懐かしの電子工作もいいものだ。
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