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2016年9月 5日 (月)

神経質礼賛 1302.長生きする人の性格は?

 製薬会社のMR(医療情報担当者)さんたちが置いていくパンフレットには国内外の最新の医学論文の要約集のようなものがあって、時間がある時にパラパラと見ている。時々、特定の身体疾患と性格との関連について書いたものがあって、たまに神経質は良くないように考察しているものを見かける。しかし、神経質な人は、体調が悪いと早い段階で心配になって医療機関を受診して検査や治療を受けるから、重篤にならずに済んでいるという面もあるだろう。楽観的で無神経な人だと病気を放置しがちなので、患者数として挙がってこない可能性があるし、知らぬ間にその病気が命取りになることも考えられる。

 長寿と性格との関係を調べた画期的な研究がある。アメリカで約1500人の人を何と80年かけて追跡調査した大規模なものである。実用的な知能指数を出す検査法を編み出したことで知られるスタンフォード大学のルイス・ターマン教授が1921年に10歳前後の児童約1500人の性格を調査し、その後どのようになっていくか、5年から10年おきに面接調査していった。ターマン教授が亡くなった後も、カリフォルニア大学のハワード・フリードマン博士が追跡調査を継続し、80年にわたる調査結果を発表した。すると、健康な高齢者には共通する性格があることがわかった。意外なことに、一般的に良いと考えられているプラス思考をするポジティブで楽観的な人は早死だった。そして健康で長生きだったのは、conscientious・・・良心的な、誠実な、注意深い、慎重な、念入りな性格の人だったということである。

 これはまさに神経質性格に近い。そうなると神経質礼賛どころか神経質万歳である。と言って手放しで喜んでいて不慮の事故で命を落とすようではいけない。神経質は神経質のまま、ビクビクオドオドのままがよい。森田正馬先生も神経質は優れた性格ではあるが自慢しないように、と次のように釘を刺しておられる。

 しかし我も我もと、あまり自慢されても困る。神経質の事は、雑誌や私の著書でも、その素質を礼賛してあるが、九州大学の下田教授も、根岸病院の高良博士も、神経質の肩をもって礼賛してくれる。神経質はこのように立派でも、自慢してはかえって間違いの元になる。赤面恐怖も、も少しオドオドして、気を小さくしてもらわなければ、あまり大胆にやられても困ります。(白揚社:森田正馬全集第5巻 p.220

 養生訓の貝原益軒(60512151216)のように神経質を生かして健康長寿になれれば幸いである。

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コメント

「神経質はこのように立派でも、自慢してはかえって間違いの元になる」
法然さんや親鸞さんの「悪人正機」を思い出しました。悪事をする方が救われると間違えた "念仏ぼこり" に対して、「薬があるからと言って毒を好むな」と諭したとする伝え話がありますが、今回のお話はそれを想起させるような、味わい深さがございますhappy01

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 仰る通りで何事もバランスが大切であって、やり過ぎはいけませんね。薬は毒でもあり、サジ加減が大切です。「神経症 治り過ぎたら 無神経」というような川柳を「生活の発見」誌で見たことがあります(笑)。

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