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2016年9月 2日 (金)

神経質礼賛 1301.アモバンとデパスが向精神薬に指定される

 このほど政令の改正により、ゾピクロン(商品名アモバンなど)とエチゾラム(デパスなど)が向精神薬に指定されることとなった。改正政令・改正省令は9月公布、10月施行とのことである。向精神薬に指定されると投薬期間が制限され、人に譲渡することができなくなる。また、自己治療目的で携帯して輸出入できる量は、ゾピクロン300mg、エチゾラム90mgに制限される見込みだという。つまりそれぞれ1日最大量の30日分までしか入出国の際に持込み・持ち出しができなくなるのである。

 ゾピクロンは血中半減期約4時間の入眠効果の強い短時間型睡眠薬である。ベンゾジアゼピン(Bz)系の短時間型睡眠薬ハルシオンやレンドルミンと比べて筋弛緩作用が少なく依存性も少ないので安全性が高い薬剤だとされていた。とはいえ、乱用や不正売買の対象となるおそれはあるので、向精神薬指定は当然かと思われる。ゾピクロンの改良型エスゾピクロン(商品名ルネスタ)は指定にならないというのは片手落ちの感がある。

エチゾラムは精神科だけでなく、内科・整形外科・脳神経外科などで古くからよく処方されている強力なBz系抗不安薬ながら、今まで向精神薬に指定されずにきたのは不思議である。半減期が6時間と短く、睡眠薬代わりとしても使われてきた。筋弛緩作用が強いので、高齢者では転倒リスクもある。短時間型ということもあって、切れてくるとまた服用したくなりやすく、依存しやすく止めにくい薬の一つとも言われている。

こうした薬はなるべく常用しないのが望ましい。まずは生活リズムを正していくのが「最良の薬」なのである。

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