神経質礼賛 1318.コキア(ホウキギ)
自宅の小さな花壇にはかつてアイビーを植えていた。最初は四葉のかわいらしい苗だったのがどんどん成長してはびこっていき、いつしか木のような太い幹になり、塀やら家の外壁やらに張り付いてモンスター化して始末に困り、刈り取って処分した。まだ塀には残党がいるし、根も取り切れていない。驚くべき生命力である(528話)。空いたところが見苦しいので何か植えたいと思い、今年の初夏、ホームセンターの園芸コーナーに一鉢100円で売られていたコキアの小さな苗を3つ買って植えた。だんだん大きくなり、丸っこい緑のゆるキャラのようになった。そして、9月の後半にはごく小さな花らしいものが見られるようになり、10月になって朝がヒンヤリしてきたらだんだん枝葉が赤く色づいてきた。これまた風情があってよい。朝、出勤する時にちょっと眺めて楽しんでいる。コキアのホワホワ感はともするとカリカリしがちな神経質人間にとって癒しになりそうだ。偶然にも現在、病院玄関入口の両側には鉢植えの大きなコキアが置かれている。赤く色づいてきて、外来患者さんやデイケア利用者さんたちを出迎えている。
コキアは1年草で冬には枯れてしまう。ホウキギ(箒木)の名の通り、乾燥した枝を屋外用の箒として実際に使うこともできる。実を加工してトンブリとして食用になるらしいが手間はかかりそうである。箒にも食用にもなるからか、花言葉は「恵まれた生活」なのだそうだ。翌年の春にこぼれ種が自然に発芽することもあるらしい。果たして我が家に定着してくれるだろうか。ちょっと楽しみである。
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