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2016年11月11日 (金)

神経質礼賛 1324.神経質な動き

 一昨日のTV番組はトランプ一色。アメリカ大統領選で事前の予測を覆してトランプ氏が当選した話題で持ちきりだった。イギリスのEU離脱についての国民投票といい、今回のアメリカ大統領選といい、扇動政治家に大衆が動かされて国がとんでもない方向に向かってしまう御時勢である。その懸念は日本にもある。かつて独裁者ヒトラーは「大衆は愚かだ。感情だけで動く」と言った。新ヒトラーが世界のあちこちに出現しないことを祈るばかりである。そして、その抑止力となるのは扇動政治家に簡単には騙されない心配性の神経質である。

 アメリカ大統領選の情勢により株価や為替相場は時々刻々と大きく動いた。ちょっとした動きで相場が変化することを「○○をにらみながらの神経質な動き」とか「神経質な相場」とか表現されることがある。そういう使われ方をすると、神経質イコール不安定イコール悪、というマイナスのイメージを植え付けられるようでよろしくない。そもそも株価や為替相場は社会情勢により常に変動しうるものなのである。「機敏な動き」とでも言ってほしいところだ。

 最近の国内のニュースを見れば、神経質が足りないがために起こった事故がいくつもある。大学生が木とおがくずで作ったジャングルジム風のアート作品の中に白熱電球照明を入れたため火災となり、中で遊んでいた子供の一人が焼死するという事件があった。おがくずは引火しやすい。大学生にもなって、白熱電球の熱さに気付かない無神経さには驚く。また、博多駅前の大規模な道路陥没事故にも驚かされた。昼間の人通りの多い時間帯に起きたら大惨事になるところだった。地下鉄工事が原因だという。都会の地下は複雑に入り組んでいる。それに地盤が弱いところもある。心配な点があってもちょっとくらい大丈夫だという正常性バイアス(450)のために多くの人命が失われる事故は後を絶たない。そして津波や火山噴火からの避難のように一刻を争う場合には最悪の事態を考えて身を守らなくてはならない。危険を予測して事故や災害死を未然に防ぐ神経質は必要不可欠なのである。

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