神経質礼賛 1339.クリぼっち
一昨日、仕事を終えて帰宅する途中、街は大変な人出だった。駅からつながっているデパートの地下は買物客でごった返していて、レジ待ちの長い行列も目についた。クリスマスイブが土曜日と重なったからだろう。夜のニュースを見ていたら「クリぼっち」という聞き慣れない言葉が使われていた。クリスマスを一人で過ごす人のことを言うらしい。小さい子供がいる人やカップルならばクリスマスプレゼントを買う。一緒に過ごす相手がいないお一人様が増えている昨今、そうしたクリぼっちをターゲットにした商戦が盛んになっているのだそうだ。デパートでは自分一人用の小さなケーキ、自分へのプレゼントの売り込みに力を入れているというから、あの混雑の何割かはクリぼっちが支えていたのだろう。カップル入店禁止という飲食店もあるというのは驚く。晩婚化・少子高齢化が一層進んでいくことは明らかだから、年々こうした商戦はヒートアップしていくことだろう。
かくいう私も、週末は妻が父親の世話のために実家に泊まっているので、今年はクリぼっちの一人である。もっとも、病棟のクリスマス会で楽器を弾いた後に患者さんや職員さんたちと乾杯してきた。スパークリングワイン風のグレープサイダーを小さな紙コップでいただいた。サイダーのボトルといい、紙コップといい、ちょっと見は本物そっくり。患者さんからは「ワインなんて飲んじゃっていいんですか?」という驚きの声が上がった。一人ずつに供されたフライドチキン・ポテトとケーキを患者さんたちは楽しんでいた。職員さんたちは少しでも患者さんたちに喜んでもらうための創意工夫をこらしているのである。私もその楽しさのお裾分けをいただいた。
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コメント
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とてもあったかい感じの病院でございます

患者さんも働いている皆様も豊かな心で
性を尽くしていらっしゃる毎日とお察しします
投稿: たらふく | 2016年12月27日 (火) 08時46分
たらふく様
コメントいただきありがとうございます。
やはり、「人は石垣人は城」。組織の価値を決めるのは、個々の人の力や思いの総和だと思います。マニュアルだけではダメです。
投稿: 四分休符 | 2016年12月27日 (火) 21時04分