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2017年1月 2日 (月)

神経質礼賛 1341.年男・年女

 元日には例年通り妻の実家へ行き、家族で瀬戸川沿いの土手の小屋に佇む日限地蔵さんへお参りする。

 今年は酉年で私は年男にあたる。年男・年女は縁起がいいとか逆に悪いとか諸説あるけれども、大きな神社の前に掲げられた表を見ると、私の年齢の男は大厄なのだという。厄年にも意味はある。心身の大きな変化が出やすい年齢だから無理をせず慎重に暮らすようにという古くからの知恵のような気がする。

 年齢は○十代と十年単位で括って言い表されている。現代人の人生の区切りを考えると案外年男・年女にあたる12年単位で見ていくと面白いのではないかと思う。12歳・小6までが基礎教育の期間であり、24歳くらいまでに多くの人は学校を出て自立し、36歳くらいまでに仕事に慣れ結婚生活や子育てを始め、48歳くらいまでは公私ともに大きく活躍し変動が大きく、60歳までは仕事が安定し子育てから親の世話へと役割がシフトする。サラリーマンの定年が56歳とか60歳だった時代と違って年金もアテにならないこの御時勢、60歳を過ぎても働けるだけ働け、である。楽隠居はできそうもない。72歳くらいまではフェードアウトしながらも働く必要がありそうだ。

 だんだん歳を取ってくると正月には一休さんの言葉が思い浮かぶようになる。

「門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」

「世の中は起きて箱して(糞して)寝て食って 後は死ぬを待つばかりなり」

 幸いにして一休さんの時代のように戦火や疫病に斃れることはないものの、店や病院にいても暴走車が突っ込んできて一瞬にして命を落とすようなこともありうる。無常であることに変わりはない。その一休さんも臨終の際には「死にたくない」と言ったというし、江戸時代の禅僧・仙厓さん(90話・238話・1033)もやはり「死にたくない」と繰り返して死んでいったという。そして我らが森田正馬先生も同じだった。神経質の強い「生の欲望」に沿って、今こうして生きているありがたい時間を少しでも活用していきたいものである。

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コメント

四分先生、明けて本年も宜しくお願いします
「今こうして生きているありがたさ」をしっかりと受けとめられたら、性を尽くす方に動き出しますし、
性を尽くせましたら、益々「今こうして生きているありがたさ」を味わえますね。

たらふく様

 コメントいただきありがとうございます。

 おっしゃる通りですね。今年もよろしくお願いいたします。

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