神経質礼賛 1381.フルーツバスケット
昨日は父の年忌だった。寺の本堂に供える花と菓子は注文しておいたが、果物は前日に買いに行った。デパート地下の果物屋をのぞいて見ると少々値段がお高い。籠盛にして三千円では見栄えが悪く実質五千円位から。それに、あまり売れていそうもないので、古いものではなあ、と思ってしまう。そこで、普段買っているスーパーで大玉のリンゴや柑橘などを調達することにした。籠になりそうなものは、ということで街中の百円ショップを回ってみると、セリアという店におあつらえ向きの籠があった。バンブートレーという商品で素材は竹とヤシ。Lサイズでは大き過ぎ、Mサイズがちょうど良さそうなサイズなので買う。スーパーでは大玉の果物はクッション材を付けて通常品の倍くらいの価格で一段上の棚に並べてある。リンゴ、デコポン、キウイを選んで買う。それから普段買い慣れた有機栽培バナナを買う。家に帰ってから試しに籠に乗せてみる。全部で千三百円ほどのフルーツ籠盛の出来上がりである。質素だけれども悪くはない。
鮮やかな色彩の果物が並んでいるのを見ると心がウキウキしてくる。子供たちが幼稚園の頃歌っていた「スルーツバスケット」という歌を思い出す。自分が幼稚園の頃には椅子取りゲームみたいな同じ名前のゲームもあったなあ。
時が経つのは本当に早い。気が付けば自分の年齢は父の享年を超えている。そして前回の年忌に参列してくれた義妹の姿もない。逝った人々に思いを馳せながら、今こうして生きているありがたさを噛みしめる。神経質としては、「生の欲望」に沿ってもうひと働きふた働きしなくては、と思う。
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