神経質礼賛 1422.秋海棠(2)
旧実家にはいろいろな木や草花があったことは何度か書いた。現在の母の家は敷地が従来の4分の1以下の20坪ほど。街中で家が建て込んでいるから「日当たりが悪い」「庭がない」と不平たらたらである。それでも、コンクリート張りの駐車スペースの奥にちょうど1坪サイズの土のスペースがある。ここには旧実家から移植した小さな山椒の木、檜扇(ヒオウギ:1171話)、秋海棠(シュウカイドウ:1192話)があり、檜扇の花が咲き、秋海棠はここ1カ月以上次々と花を付け、仏壇に供えるのに役立っている。秋海棠は明るくてもあまり直射日光が当たらず、湿気がある場所を好むとのことで、まさにピッタリの場所だったようだ。
今の家にはエアコンを各部屋に付けたにもかかわらず、母は「エアコンの風は嫌い」と言って使おうとしない。私としては熱中症にでもなったら困ると思って「ボタンを押すだけなんだから使ってよ」と何度も言うのだが、「電気の物は嫌だ」と頑として使わないのである。扇風機すら使っていない。使うのは団扇だけである。それでも、昨年の夏も今年の夏も熱中症になることもなく無事に過ごせたのは「日当たりが悪い」おかげかもしれない。住宅は日当たりが良いに越したことはない。ただし、近年の夏場の暑さからすると、日当たりが良過ぎるのも考え物である。また、強い陽射しは外壁を早く傷めてメンテナンスコストが高くつくということもある。長所は短所に、短所は長所にもなりうるのだ。人の性格も同じである。その性格をうまく使いこなすかどうかによるのである。
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