神経質礼賛 1449.アニメソング
ニュース番組を見ていたら、このところ、アニメソングをフルオーケストラで演奏するコンサートが人気だという話題を取り上げていた。宮崎アニメの音楽で有名な久石譲さんの作品は以前からオーケストラで演奏されることがあったし、ピアノ版や弦楽四重奏版の編曲楽譜が早い段階で発売されてきた。伴奏CD付のヴァイオリン楽譜もあって、私も持っていて、時々楽しく弾いている。一方、毎週放送されていたようなアニメの音楽に脚光が当ることはなく、これまではあまり目立たない存在だった。しかし、短いテーマソングやアニメの決まった場面で流される曲も実によく作られた作品が少なくない。そのまま時代の流れに消えていってしまうのは惜しい。そうした作品を編曲しメドレーにしてフルオーケストラの演奏で楽しめるというのはよいことだと思う。
私は初期のアニメ世代である。小学生の頃は白黒テレビで「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」をワクワクしながら、「オバケのQ太郎」「パーマン」「おそ松くん」を笑いながら見て育った。同学年の女の子たちも「魔法使いサリー」「リボのン騎士」「ひみつのアッコちゃん」などを夢中になって見ていたのではないだろうか。当時はCDもカラオケもなかったけれども、皆、アニメのテーマソングを口ずさんでいたものだ。鉄腕アトムのテーマソング前奏のド→レ→ミ→ファ#→ソ#→ラ#→ドという全音階は頭に焼き付いていて、これを聞いただけでワクワクするという条件反射ができあがっていた。
たまにはちょっと一休み。懐かしのアニメソングを聴いて童心に帰るのも悪くない。ネット上から拾ってくればいいじゃないかという向きもあるだろうけれども、公立図書館の視聴覚資料コーナーでTV主題歌CDを物色すればいくつも見つかる。本を借りるばかりが図書館ではない。せっかくの資料があるのだから少しでも利用しよう。
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