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2018年3月21日 (水)

神経質礼賛 1487.軽うつに抗うつ薬は不要

 読売新聞のサイトの中にyomiDrというコラムがあって、「その医療ホントに要りますか?」という記事が掲載されている。一昨日の記事は「抗うつ薬は8割の患者に無意味!?」というテーマだった。抗うつ薬の最大のライバルはプラセボ(偽薬)であることは以前に書いた通りである。代表的な某抗うつ薬で60%の人が治ったというデータの陰にはプラセボでも42%の人が治っているという事実がある。製薬会社は開発した抗うつ薬が有効であることを治験で証明するのに苦労していて、投与条件をあれこれ工夫してどうにか統計的にプラセボより優れているというデータを作り出しているのが現状である。日本うつ病学会でも、軽症うつ場合、プラセボに対して有効性を示せる抗うつ薬は存在しないという見解を出している。今回の記事の中で、独協医大の井原裕教授は、薬物療法よりも、適度な運動をしてアルコール摂取を控えるといった生活習慣を整えることで自己回復力を高めるのが大切だと説いておられる。


 本当にエネルギーが枯渇したような古典的うつ病の患者さんは増えていない。うつ病の患者さんが増えたのは、うつ病の診断範囲が大幅に広くなり、従来で言えば抑うつ神経症や単に環境要因から抑うつ気分を呈している人まですべてうつ病にしてしまうからである
(458)。精神科外来には私よりもずっと元気な「自称うつ病」の人もやってくる。古典的なうつ病の場合、とにかく休養し、薬の治療を行うことは今も変わりない。しかし、軽症うつ病、現代型うつ病、新型うつ病と言われるような人に抗うつ薬を投与しても効果がないばかりか焦燥感を高めたり易刺激性や攻撃性を出現させたりするなど有害である場合もある(684)。そして、場合によっては休養よりも、仕事上の不満について上司ときっちり話し合うことの方が有益ではないかと思われるケースもある。特に神経症に伴う抑うつ症状は休んでは逆効果ということもあり得るのである(312313)


 うつは心の風邪とも言われる。風邪をこじらせて肺炎レベルになってしまったら抗生剤が必要であるが、通常の風邪には抗生剤は不要であるばかりではなく有害であり、最近は抗生剤を投与しないのが常識となってきた。解熱剤も免疫の働きを抑えるのでなるべく使わない方が治りが早い。摂生して自己回復力による自然治癒を待てばよい。多くのうつも同様である。

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