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2018年8月31日 (金)

神経質礼賛 1540.さくらももこさんの訃報

 8月28日の新聞やTVニュースで「ちびまる子ちゃん」の作者さくらももこさんが53歳で亡くなられたことが大きく報じられていた。まだまだ長く御活躍できる年齢なのに、本当に残念なことだ。まる子ちゃんのイメージを壊さないようにとマスコミには長年顔出しされなかった読者思いの人だった。漫画だけでなく、「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」といったエッセイも秀逸だった。出身地の清水への郷土愛が人一倍強く、作品の中には自分がよく行った清水の書店や家族で行った食堂、そして清水名物の追分羊羹などが登場していた。作品の中には実際に同級生だったサッカーの長谷川健太選手(現監督)も登場させている。清水市は静岡市と合併して清水区になってしまったが、広い心で清水だけでなく静岡市を応援する活動をしてくれていた。JR静岡駅北口を出ると、「静岡市はいいねえ」というまる子ちゃんのイラストが暖かく迎えてくれる。

 闘病していることは伏せていて、亡くなる直前にまる子ちゃんデザインのマンホールの蓋を静岡市に寄贈されたそうだ。現在、静岡市清水区役所と葵区役所内に設置された献花台の横に一個ずつ展示されている。最期まで人に喜んでもらうことを考えて生き尽くされたのだと大変感銘を受ける。


 まる子ちゃんが作者自身の分身であることは有名だが、本当のところ、さくらさんは子供の頃はまる子の親友・たまちゃんのような思慮深くちょっと心配性でシャイな人であり、逆にたまちゃんのモデルになった友人方がまる子のような性格だったという話もある。さくらももこさんも神経質のお仲間に入れさせていただけることと思う。

「ちびまる子ちゃん」の魅力は、誰もが体験した小学校時代、クラスにこんな子がいたよなあ、と思い出させるキャラクターが大勢いて、強い親近感を感じさせ、自分を投影することができるところにある。また、些細なことで言い合いをしながらもお互いを想う親子・姉妹(兄弟)愛、そして友情にほろっとさせられる。当ブログ開設当初の12話「TVアニメの神経質キャラ」では、たまちゃんと山根君を神経質キャラとして挙げている。親友のたまちゃんは几帳面でまじめな子でおとなしいが、いじめっ子の男子に対しては勇気を振り絞って「やめなよ!」と発言することもある。周囲に気を配る健全な神経質だ。山根君は「巨人の星」に出てくる星一徹のようなスパルタ型の父親を持ち、「僕は強い男なんだぞ」と自分に言い聞かせて頑張ろうとするが、プレッシャーがかかると胃腸の調子が悪くなってしまう。いつも胃腸の具合を心配する胃腸神経症である。そして、939話「がんばれ中野さん」で紹介したおじいちゃんの友人の中野小心さんはまさに対人恐怖(社交不安症)である。人と会うと思ったことが言えずにモジモジしているうちに厄介ごとに巻き込まれてしまう。しかし、追いつめられると能力を発揮して何とか乗り切ってしまうのである。奥さんもまた同様であり、どうして夫婦になったのか不思議である。

 さくらももこさんは亡くなられてしまったが、さくらさんが生み出したキャラクターたちはこれからもずっと生き続けて私たちを楽しませてくれることと思う。合掌。

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