神経質礼賛 1583.こいつぁ春から縁起が・・・
私の勤務先は毎年大晦日と正月三が日が休み。4日から仕事である。いつもの通勤電車は勤め人の数は半分くらい。東京方面に戻る家族連れが目立つ。やはり7日から仕事という職場が多いのだろう。先月の30日が日曜だったから、今回は5連休。休みが続く間にいろいろな問題が起きていることが多いので、休み明けの出勤は戦々恐々である。まずはパソコンを開けて電子カルテを見てみると、やはり病棟からは発熱、吐血、不穏、外泊中の熱傷など、急ぎで患者さんの診察を求める連絡、事務員さんからはカルテ病名落ちをすぐ入れて下さいという連絡、患者さんの外診が決まったから紹介状を書いて下さいという連絡・・・。外来担当日でなかったのは救いだ。とにかく「火消」に動き回る。そのうち、ケースワーカーさんから他の病院からの転院依頼の話も回ってくる。慌ただしい一日が過ぎていく。
この時期は日の出が一年で一番遅い時期であり、家を出る頃はまだ暗い。5日の朝、家を出る時、玄関の照明を消してから靴を履こうとして失敗。バランスを崩す。咄嗟に右手で縦の手すりをつかんだが、体全体が左にぐるっと旋回して顔面をドアに打ち付け、「目から火が出る」になってしまった。鼻血が出て、メガネの鼻パッドが曲がっている。手袋には血が付いている。あわてて部屋に戻り、テッシュペーパーを詰める。どうにか止血できて、マスクをして出かけ、いつもの電車に間に合う。全く、神経質が足りなかった。こいつぁ春から縁起が悪いわい、だけれども、大事にならなかったのはラッキーだったと考えよう。「こいつぁ春から縁起がいいわえ」と歌舞伎の中で名せりふを放つ主人公は悪事が露見して死に至る運命である。縁起はほどほどでよい。
« 神経質礼賛 1582.背中を押す | トップページ | 神経質礼賛 1584.電車内のリュック »
コメント