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2019年2月 1日 (金)

神経質礼賛 1591.卑近な目標を立てよ

 1588話の水谷啓二さん(1912-1970)は森田正馬先生の治療を受けて神経症が治った後も森田先生の指導を受け続け、形外会の幹事を務め、森田療法の普及に努めるようになる。やがて「生活の発見」誌を創刊し、さらには自宅に「啓心寮」を開き、神経症に悩む人々の指導にあたられた。そんな水谷さんの名言「生命(いのち)の言葉」が生活の発見誌20182月号と3月号に再掲されている。その中で、これはいいな、と思ったのは「卑近な目標を立てよ」というアドバイスである。「少し努力すれば達成できる卑近な目標を立てることが大事である。そうすると、目標を達成するたびに元気が出て、張り切って次の目標達成に進むことができる。あまり遠大な目標ばかり立ててその達成を急ぐと途中でへばってしまい、おれはダメだとかいって劣等感にとらわれることにもなる」と言っておられる。


 水泳の練習を思い出してみるといい。泳げない人が、いきなりクロールや平泳ぎで50m泳げるようにといっても無理な話である。まずは浮く練習から始め、バタ足で前へ進む練習をし、息継ぎを覚え、手の動きを加える。スイスイ泳いでいる友人が羨ましいけれど、仕方がないので、それを横目で見ながら練習する。次の目標で5m泳げるようになりたい、プールの横の端から端まで泳げるようになりたい、と少しずつ進歩していく。そうなると25m泳げるようになる日は近い。次はターンを覚えて50m、と一つ一つ目標を達成しながら少しずつ上達していくのである。

 水谷さんが言われた「遠大な目標ばかり立ててその達成を急ぐ」というのは理想が高く欲張りな神経質人間にはありがちのことである。そして、「どうせダメだ」に陥りやすい。下手をすると、頭で考えただけで行動しないうちに投げ出してしまうこともある。まずは、手を付けやすいところから始めて少しずつポイントを積み重ねていくのがミソである。そうなればしめたもの。森田先生が「神経質は重い車」と言われたように、一旦動き出したら今度は簡単には止まらない。わずかなポイントの積み重ねがいつしか大きな成果にもつながっていくのである。

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