神経質礼賛 1632.暴走事故
暴走車が歩行者の列や店舗に突っ込み多数の死傷者を出す事故が相次いでいる。ニュースの映像で暴走して大破している車を見ると、どうもT社のプリウスが多いような気がしてならない。そう感じているのは私だけではないようで、ネット上では、アクセルとブレーキ位置がよくないのではないかとか、電子制御システムに欠陥があるのではないか、など諸説が流れている。販売台数が多い車種だし、どちらかと言うと年配者が好む車であるし、加速性能に優れているから大事故につながりやすく、事故件数が多いのは仕方がない面もあるのかもしれない。
事故を起こした運転手たちは口を揃えて「ブレーキをいくら踏んでも効かなくて暴走した」と言い、パニックになってブレーキと間違えてアクセルを目いっぱい踏んでいたものと考えられている。高齢者の場合は、認知機能低下によるペダルの踏み間違え以外にも、急性の心臓病や脳卒中などの疾患のために意識を失ってアクセル踏みっぱなしになることもありうる。バスの運転手が突然に意識を失って暴走し、乗客がサイドブレーキを引いて、ハンドルを少し左に切って停止させて大事故を防いだ、というような事も時々起きている。
歩道や建物内にいる人々までも巻き込むような悲惨な暴走事故による被害を減らすには、高齢ドライバーの免許返納を促すだけでは不十分である。車が走行中に大きな衝撃を検知したら、ブレーキを自動的に作動させるとともに一定時間アクセルの信号を切るような仕組みを全車両に組み込むことが必要ではないか。今の車はガソリン車でも電子制御だから、そのあたりは簡単・低コストでできるはずだ。また、そうなれば、故意に車で次々と人をはねるような非道な行為も抑止できる。使う人間に責任があってメーカーは知らないでは済まない。人を幸せにするのがモノづくりの基本のはずだ。人を不幸にする可能性は極限まで減らす義務がある。
« 神経質礼賛 1631.赤チンの最期 | トップページ | 神経質礼賛 1633.自分への御褒美 »
コメント