神経質礼賛 1649.結膜下出血
先週、病院で当直していて朝起きて髭を剃ろうとして鏡を見てビックリ。右眼のいわゆる白目の部分の右半分が鮮血色にベッタリ染まっていた。痛くも痒くもなく眼脂も全くないから結膜炎ではなく、結膜下出血だろうと判断した。たまに小さな斑状の結膜下出血が出ることはあったがこれだけ派手なものは経験がない。何といっても見たところがグロテスクである。外来や病棟の診察の時に患者さんがどう思うか心配である。不快な思いをさせてしまうのではないかと気がかりだ。案の定、看護師さんたちから「どうしたんですか!」「大丈夫ですか?」「結膜炎ですか?」などと言われまくる。外来患者さんに接する時はつい下を向きがちになっていけない。これではまるで醜貌恐怖患者や自己視線恐怖患者である。幸い、1週間経って、だんだん色は薄れてきて、ちょっと目が赤いかな程度に収まってきた。来週の外来は何とかなりそうだ。
結膜下出血は結膜の小血管の出血によって起こる。全身疾患がベースにある場合を除くと多くは原因不明。咳やくしゃみ、繰り返しのまばたきなどが誘引となりうるという。眼球本体には異常はなく、特に治療薬もない。1-2週間で自然消褪するので、それを待つしかない。加齢も関係する結膜弛緩が悪さをすることもあり、それには手術による治療もあるらしい。
一つ原因として思い当たるのは昨年末から始まった電子カルテである。各人に貸与されたノートパソコンで仕事をしているのだが、恐ろしく字が細かく、ページを送ったり戻したりするのも紙カルテと異なり一苦労だ。便利なことも多いが、一日中画面とにらめっこしてオペレータのような仕事をしていると、本当に眼への負担が大きい。若い人はいいだろうが、高齢者には厳しい。何とか方策を考えなくてはと思うこの頃である。
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