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2019年7月14日 (日)

神経質礼賛 1645.かこさとし絵本展

 先週のNHK日曜美術館は没後1年のかこさとし(加古里子:1926-2018)さんをテーマにしていた。今夜また再放送が予定されている。子供が小学生の時に学校から『だるまちゃんとてんぐちゃん』という絵本を借りてきて見ていた記憶がある。これはかこさんの代表作の一つである。ちょうど今、藤枝市文学館で「かこさとし絵本展」(61日-728日)が開催されていると知り、妻の実家に行きがてら見に行ってきた。

 だるまちゃんシリーズの他には『からすのパンやさん』に始まる、からすシリーズもよく知られている。会場には絵本の代表的なシーンがパネル展示されるとともに、ソファには絵本が置かれている。作品を読んだであろう親子たち、かつて絵本を子供に買い与えたことがあるであろう老夫婦たちがやってきて展示を見たり置かれた絵本を広げたりしていた。ほのぼのとした親子の愛情、そして創意工夫して困難な状況を生き抜いていく知恵を扱っていて、とても良い作品ばかりだ。親が子供に読み聞かせたら、子供の教育だけでなく、親の情緒安定にも効果がありそうだ。『みずとはなんじゃ?』のように自然科学をやさしく教えてくれる作品も展示されていた。展示された下書きを見ると細かいメモが入っていて、実に神経質がいき届いているように思われる。かこさんは異色の経歴の持ち主である。東大工学部応用化学科卒業後、昭和電工の研究所で働くかたわら作品を作り続けた。科学者の目を持った絵本作家ということになるだろう。晩年は緑内障による視野障害に苦しみながらも最期まで絵本を描き続けられたそうである。

 小学校低学年のうちから英語教育だとか道徳教育の復活だとか愛国心を養えだとか妙な方向へ流れているが、そんなことよりもこうした良質の絵本を読み聞かせて人間形成に役立てることの方がずっと大切なのではないかと思う。

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