神経質礼賛 1667.森田療法セミナーの講師
昨夜は森田療法セミナーの講師を依頼されていた。お題はリクエストにより「徳川家康と神経質」というテーマだ。参加者は森田療法を勉強している医師や看護師やカウンセラーさんたち。心配症なので、パワーポイントデータが入ったUSBメモリを3本用意した。
会場は代々木の家庭クラブ会館でその近辺は全く不案内である。心配だから、まず開始の2時間以上前に場所を確認に行く。その後は新宿界隈の歩いて行ける立ち寄りスポットとして中村屋サロン美術館を選んだ。入口を見落としてかなり先まで行ってしまい、戻って見つけた。開館5周年記念ということで荻原守衛展だった。31歳の若さで亡くなった荻原の代表作「女」が展示されていたけれども、「文覚」に引き込まれた。文覚は北面の武士だったが同僚の妻に横恋慕して誤って殺してしまい出家する。平家物語では、源頼朝に父・義朝の髑髏を見せて平家討伐を促す怪僧として描かれている。かっと見開いた眼と葛藤を内在させた顔の表情が大迫力である。彫刻家として知られる荻原のデッサン・油彩画・水彩画・手紙類も展示されていて興味深かった。新宿の中村屋は荻原ら多くの芸術家たちを支援していて、その歴史も面白い。新宿の喧騒とは別世界で一時を過ごす。腹ごしらえをして再び会場へと向かう。
パワーポイントの資料は、以前の出版記念講演会の時のものに手を加えている。まず、私自身を神経症の症例として自己紹介してしまおう、という算段である。後は師の大原健士郎教授の教えを紹介して、それから本題に入る。1時間前に会場に戻ると、まだ誰もいないので、電気を点けエアコンを入れる。最初に来られたのは精神科クリニックを開業している先生で、当ブログを読んで下さっているとのことだ。有難いことだ。だんだん人が集まってきて参加者は十人を超える。2時間のうち前半は私の話、後半は病院勤務の看護師さんによるパニック障害の患者さんの症例報告と意見交換会だった。ふと気がつけば終了予定時刻を過ぎている。帰り際に、やはり当ブログをお読みいただている方から、プレミアムベビーチーズのゴルゴンゾーラ入りを頂いた。プレミアムは私が行く店にはないのでうれしくなる。包装フィルムが金色なのがプレミアム感を出している。どうもありがとうございました。
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