神経質礼賛 1673.貧乏ゆすり
仕事帰りの電車に乗って席に座っていて、ふと見ると通路を隔てて斜め前の席に座っている男性が激しく貧乏ゆすりをしているのに気が付いた。50代位で学校の先生風である。そのうちカバンからノートを取り出して読み始めると貧乏ゆすりはピタリと止まった。しばらくしてノートをしまうとまた激しい貧乏ゆすりが始まった。電車の中で貧乏ゆすりをしている人はめったに見ない。数年前、隣の席に座ってきた大柄の白人男性が貧乏ゆすりをしてその振動に閉口したことがある。若い頃、大学受験で後ろの席に座った人が試験中に貧乏ゆすりをして、神経質な私は試験に集中できずに困った経験があったことも思い出す。
貧乏ゆすりをする人がどの程度いるのか、その頻度は不明である。不思議と女性の貧乏ゆすりを見たことはないので、性差もあるのかもしれない。女性だと親から「お行儀が悪い」と注意されやすいために少ないことが考えらえる。その名の由来は、貧乏人が寒さに震える様子、落ち着きなく動いている様子からとも言われるが、よくわかっていない。さらには原因もよくわからない。本人には意識がなく、一種の癖と考えられるが、不安解消のため、過剰なカロリーを消費するためという説がある。最近では、下肢の血行を良くして血栓の予防になるという効果がよく言われる。エコノミークラス症候群予防のためには貧乏ゆすり、ということになるだろうか。しかし、周囲の人に不快な思いをさせるのはいけないので、人がいないところで意識してやった方がよいだろう。
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