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2020年7月 2日 (木)

神経質礼賛 1761.3か月経過

 今の病院に移ってちょうど3か月が経過した。当初は電子カルテが変わり、仕事のやり方もいろいろと異なるので、どうなることかとハラハラしたが、やっと慣れてきた。担当する入院患者さんの数は前よりも少なくなった代わりに急性期の患者さんの入院をどんどん受けるため、入退院が多くて、その分仕事量は多い。外来患者さんの数は前の倍近いという印象がある。午前の外来が午後2時近くまでかかる日もある。患者さんが多い分、自立支援医療や障害手帳の診断書、傷病手当金の意見書、訪問看護の指示書、年金診断書、介護認定の際の医師意見書などの書類書きの仕事も大量に発生する。電子カルテになる前の紙カルテを取り寄せて読まなくてはならない場合もあって、意外と手間取る。その間にも病棟から入院患者さんに関しての報告や診察依頼の電話が次々と入って来る。統合失調症の患者さんの持続性注射剤(LAI・いわゆるデポ剤)の注射は以前の病院では病棟看護師さんがすべてやってくれていたけれども、今の病院では医師が行うことが多い。肺炎球菌ワクチン、破傷風トキソイドなどの予防注射も病棟では医師の仕事になっている。今までこれほど多くの患者さんに注射をしたことがなかった。院内での歩数は1日6000歩前後。デスクワークが多い割には意外と歩いている。何とかその日の仕事を終わらせる時には電池切れ近くなっている感じである。県や市からの委託業務も以前よりも増えたから、予定がいろいろと入って、先のことを考えるとあれこれ心配になる。

  そんな具合だから、特に、体調がよくない日や、朝から大雨が降っているような日には、気分も重くなりやすい。山頭火(887話)の句を思い浮かべる。「だまって今日の草鞋(わらじ)穿く」、先の心配をしたところでどうにもならない。今日一日を過ごせばいい。とにかく靴を履いて一歩一歩前に進んでいく。「どうしようもないわたしが歩いてゐる」という気持ちをぶら下げながら。「捨てきれない 荷物のおもさ まへうしろ」、重荷を背負いながらも、その場その場でできることをやっていくしかないのだ、と自分に言い聞かせる。気分はともかく、何とかなっているのである。これでいいのだ。

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コメント

四分休符先生

 お疲れ様でございます。

 こういったお話を伺いますと、鈴木知準先生の言われた道元禅にも通じる「今を生きる」精神を感じざるを得ません。
 とはいえ、実際問題、疲れは出るものです、お大切になさって下さいませ。

yukimiya 様

 コメントいただきありがとうございます。そしてお気遣いいただきありがとうございます。
 神経質者はともすれば「自分だけが苦しい」という差別観で考えがちですが、私の師の大原健士郎先生がよく患者さんの日記コメントに書いていたように、「誰も苦しみながら生きている」のであります。患者さんも医師も同じであります。それでも、患者さんの前ではなるべくそれを出さないよう努力しています(笑)。

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