神経質礼賛 1769.食品ロス
母が入院してしまったので買い置きの食品の処分をしなくてはならない。妻は「全部捨てちゃってよ」と簡単に言うが、私は食べられる物を捨てることには強い抵抗感がある。使いかけの野菜などは捨てなくてはならないが、冷凍保存ができそうな物は冷凍庫に移し、生卵はゆで卵にして休日に少しずつ私が食べている。ゆで卵好きの森田正馬先生だったら一気に片付くところだが、私だと1日2個が限度である。ついでに冷蔵庫の中の掃除もした。使いかけのコメや調味料類は、あと3か月位様子をみて、リハビリ病院から家に退院できそうもなければ処分することにした。乾物で賞味期限がまだ先のものは少しずつ私が消費していく予定だ。
食品ロスがよく話題になる。コンビニやスーパーで期限が近づいた食品が廃棄されているが、まだ十分に食べられるものも少なくない。世界的に見れば食糧不足のため飢えに苦しんでいる人々がいる。それに廃棄にはコストもかかるしCO2排出を増やすことにもなる。なるべく食品ロスは少なくしたいものである。森田療法では物を大切に使い、その価値を最大限に生かしていく「物の性(しょう)を尽くす」(350話)ということを日常生活の中で実践していく。それは「己の性を尽くす」にもなり、最後には「人の(性)を尽くす」にまで発展していくのである。
ところで、賞味期限と消費期限とどう違うのか疑問に思われる方もおられるだろう。賞味期限はおいしく食べられる期限、消費期限はそれを過ぎたら食べない方がよい期限、という違いがある。概して商品の期限はゆとりを持たせて本来よりも早めに設定している場合も多い。だから、賞味期限の場合は少々過ぎていても実物をチェックして問題なさそうならば(自己責任で)食べるという選択肢もありうるのだ。まずは必要以上に買い過ぎないこと、時々在庫品の期限をチェックして順次無駄なく食べていくところに神経質を活用したい。
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