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2021年1月31日 (日)

神経質礼賛 1830.朝の満月

 朝夕、駅のホームで20分ほどじっと電車を待っているとすっかり体が冷え切ってしまう。風が強い時は早く電車が来てくれないかと待ち遠しいが、そんな時に「雪のため遅れています」などとアナウンスが入るとガッカリである。それでも、朝も夕も明るくなってきた。来週は寒さが緩んでくるとの週間予報である。春遠からじといったとことだ。

  昨日の朝はホームからふと見上げると、西の空、阿弥陀くじのように見える架線の間をゆっくりと満月が下りていくのに気が付いた。電車を待っている間にずいぶん動いていくものだ。ふと、与謝蕪村の俳句「菜の花や 月は東に 日は西に」を思い浮かべる。おっと、これは逆パターン、夕方の情景だった。蕪村が夕刻に六甲山地から一面の菜の花を眺めながら詠んだ春の句だという。俳句作りがうまい人だったらこのホームから見た光景できっと何か一句ひねるに違いない。冬の月 引くや架線の 阿弥陀くじ。これではちびまる子ちゃんのおじいちゃん友蔵さんレベルの俳句だなあ。などとあれこれどうでもいいことを考えているうちに電車がホームに入ってくる。しばしの間、寒さを忘れていた。「心は万境に随(したが)って転ず」(300話)である。いろいろなことはあっても毎日は何とか回っていく。これでいいのだ。

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コメント

私もムーミン切手をかいました。
そのうちに、使いはじめます。
満月過ぎても、冬の月は輝いていますね!

よっこ 様

 コメントいただきありがとうございます。

 ムーミン切手は見ていて楽しいです。手紙をもらった人にも笑顔が分けられそうですね。
 寒いとじっくり月を見ようという気分にはなりにくいですが、この時期は空気も澄んでいてなかなかきれいです。街中でもオリオン座はよく見えます。風邪に気を付けながら時には夜空を眺めるのもいいものです。

先生は、俳句がお好きなのですね。私もです。
ふらんす堂という本屋のHPに、現代著名俳人が一日一句の連載をしています。
今年は大石悦子氏です。うまいですよ。

夏子 様

 コメントいただきありがとうございます。

 森田正馬先生は俳句や短歌を詠まれ、患者さんを指導する際にも有名な俳句を引用されていました。私は自分では俳句は作れないのですが、俳句の世界は大好きです。日本語・日本文化の魅力が凝縮されているように思います。

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