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2021年1月24日 (日)

神経質礼賛 1828.甘酒(2)

 長年、病院で働いていると、患者さんと同じ病院食を食べ続けることになる。私は県外の病院で働いたのは沖縄の病院だけだ。そこでは沖縄の郷土料理がよく出たものだ。豚足を煮込んだ「てぃびち」は骨付きなので、患者さんが誤って喉に詰まらせて大騒ぎになってことがある。麺類と言えば「沖縄そば」だったし、「ジューシー」という炊き込みご飯、ハリセンボンの「あばさー汁」も出た。それから30年近く経っているから、今ではこちらと変わりない病院食になっているかもしれない。

 同じ県内でも所変われば味変わる。今の病院に移って一番違いを感じるのがカレーだ。今まで家のカレー、レトルトカレー、食堂のカレー、学食のカレー、多くの病院食のカレーを食べてきて、どれもおいしく感じていたのだが、ここのはどうも馴染めない。ある時、栄養士さんに聞いてみたら業務用のルーを使っているとのことだし、職員さんたちも「美味しい」といって食べている。私がおかしいのだろうか。謎である。

 そして、不思議なのは、時々甘酒(758話)が出ることである。それを味噌汁のお椀で飲む。昨日も焼魚・肉じゃが・椎茸煮・野菜の和え物というメニューに甘酒が付いてきた。甘酒は栄養価が高く、「飲む点滴」と言われているくらいだから、病院食に出てもおかしくないのだろう。しかし、寒い時期に寺社拝観の帰りに近くの茶店で冷えた体を温めてくれる甘酒の方が似つかわしい。また京都に行ける日が来るのが待ち遠しい。

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コメント

カレーについての「謎」はとても楽しい謎で、おもわずクスっとなりました。

甘酒を味噌汁椀に出すのですか!?職員さん向けだけであれば手間を省かせてもらうということなのかもしれませんが・・、私ならちょっとイヤです。
寺社や庭園で、竹林や花々を見ながら、鳥の声を聞きながら、ゆったり頂く-楽しみですね。

それまで、日々の生活に小さな癒しが必要です。私はお茶やコーヒーが好きなのですが、コーヒーをひとりで飲むならマグカップに直接淹れちゃいますが、母も一緒に飲むときはポットに淹れて、母の目の前でコーヒーカップにつぐようになりました。ちょっと良いお菓子を添えて。

夏子 様

 コメントいただきありがとうございます。

 「日々の生活に小さな癒しが必要」まさにその通りだと思います。誰もが辛い時節ですが、周囲に目を向ければ小さな癒しのタネは見つかるものです。また、ちょっとした一工夫でよどんだ空気を変えられるものですね。

<竹垣の影くつきりと梅見茶屋>
              (季語 梅見茶屋)
     
↑は拙句です。
拙句と同時にとは気が引けるのですが、歴史上の名句も。

<雪解川名山けづる響かな> 前田普羅
                 (季語 雪解川)

こうして書くと、やっぱり俳句は縦書きがいいなあと思います。

夏子 様

 初めて聞く言葉ですが、梅見茶屋はとても魅力的な言葉ですね。花+お茶+お菓子が一度に頭に浮かびます。さらにはウグイスの鳴き声も聞こえてきそうです。来年の春あたりには新型コロナが終息して、リアル梅見茶屋で一服できるようになってほしいものです。

先生、ご鑑賞をありがとうございます!
俳句は人に読んでもらってはじめて俳句ですが、鑑賞を作者に伝えるのは愛の行為だと思っています。労力要りますから。
だから、お礼を言わずにはいられません。そして、季語の魅力を感じて頂けて、大変うれしいです!

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