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2021年5月20日 (木)

神経質礼賛 1867.ようやく1回目ワクチン接種

 当初、3月中に行われるはずだった院内の職員を対象としたワクチン接種が1カ月遅れ、さらに市からのワクチン供給が遅れて、ようやく今週実施できる運びとなった。その日に外来担当でない医師が問診票をチェックし、専任の看護師さんが注射をする。私の担当日は水曜と土曜日だ。問診をして、かつ自分自身も打ってもらった。特に痛みは感じなかった。一晩経って今朝、注射部位を見ると特に腫脹や発赤はない。ただ、腕を動かすとごく軽い痛みを感じる時がある。2回目の接種時には副反応が出やすいというデータがある。とりわけ倦怠感の発生率が非常に高いそうなので、次回の接種前後は極力いろいろな予定を入れないようにしようと思う。

 毎年打ってもらっているインフルエンザの予防接種は皮下注射である。今回のように肩に筋肉注射をしてもらったのは、多分初めてのことだと思う。仮に、ワクチンでなく生理食塩水であっても、やはり筋肉痛などの反応は出ることだろう。精神科外来では4週に1回、治療薬を筋肉注射している患者さんたちがいる。怠薬や服薬中断を防ぐため、統合失調症の患者さんに行う持効性注射剤(LAI)いわゆるデポ剤である。以前勤務していた病院では、それほど多くなかったが、現在の病院では結構な人数がいる。最近の第二世代の持効性注射剤は1本5-6万円。第一世代の注射剤の十倍以上の価格だから製薬会社も販売促進に力が入るわけである。大学教授による講演会を頻繁に開いて医師たちにこれらの薬をせっせと勧める。治療の初期からこれらを使うべきだと力説する大先生もいる。製薬会社の担当者に私は意地悪くこれらの注射剤と第一世代の注射剤との比較試験でより高い効果が実証されているのか、と尋ねると、彼らは口をつぐむ。何せ比較試験の対照はプラセボ(偽薬)なのだから。確かに再発防止効果は高いけれども、私が患者さんの立場だったら、注射よりも内服薬を選びたい。だからなるべく病気の説明を繰り返し行って、内服薬をしっかり飲んでもらう努力をしている。私が持効性注射剤を患者さんに勧めるのはよほどの場合である。

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コメント

先生、副反応は如何でしたでしょうか?

けんじ様

 本文に書いたように接種の翌日に左肩の筋肉痛が少し出ました。因果関係ははっきりしませんが、接種2日後に軽い頭痛と倦怠感が出て、葛根湯を2回服用し、3日目には全く無症状となりました。2回目接種がどうなりますことやら。

先生、筋肉痛だけでなく頭痛倦怠感が出たのですね、葛根湯を飲まれたのは
風邪のような症状だったのでしょうね?
2回目が副反応がきついようですね!
回避方法があればと思う神経質者です

四分休符先生
 今更のようですが、先生は医師としてこのコロナウィルスワクチンの全般を信じて接種されたのですね。

 私は医学的な知識は無い、です。が、このワクチンについては素人考えの感覚で信用できずに今は接種しない派です。少数派と思われます。
 
 基礎研究は週十年前になされていた、それを元にアメリカの製薬会社で応用した。日本では開発予算を組まなかった。遺伝子に直接働きかけるのもではないので心配はない。しかし、効用・効能、安全・安心(後遺症を含めて。後遺症はいつ発症するかわかりません)に疑問符をつけたままの見切り発車と私はみているのです。データが無い、それも大きな躊躇する原因でもあります。
 私の情報源はほぼ新聞です。安心・安全とは書かれていません。接種根拠が私にとって不明なのです。副反応については私は元々重視していません。どんなワクチンにしてもなにかしらか起こるものと考えます。 しかし、今回ワクチン接種が始まってみたら個人差があるにしても他の予防接種と違って予後に不安を残すというデータが出始めてきています。俯瞰する私にとって、どうなっている、このコロナウィルスワクチン。これが私の本音です。

 医師である四分休符先生には不快な私の反応と思われます。ごめんなさい。大変失礼な事と重々承知の上です。随分躊躇したのですが、やはり気になりました。
 

yukimiya 様

 コメントいただきありがとうございます。

 本来ならば治験を十分に行ってから承認を受けて使えるようになるのですが、今回のワクチンは見切発車の特例的な措置であるところが懸念材料だし、RNAに作用する新しい機序なので、将来絶対に何も問題を起こさないと断言はできません。健康な人がワクチンを打ったがために健康被害に遭ったのでは何もなりません。今回のワクチンに対して疑念を持つ方がいてもおかしくないと思います。
 いろいろ調べられて、すぐには接種を受けないという御判断もありだと思います。

 私も神経質で心配性ですから、今回のワクチンに対して完璧に納得しているわけではありません。しかし、現段階では他の選択肢がないと考えられるため、やむを得ず医療従事者の一人として接種にあたっているのです。

 本来、こういう事態に備えて国内でワクチンが迅速に開発できる体制をつくり、厳格な治験をパスした安全性が高く有効なワクチンを国民に供給できるようにするのが国の務めだろうと思います。オリンピックを強行する言い訳のためのワクチン接種促進だとしたらとんでもない話です。

四分休符先生

 ご理解を頂き、恐縮に思っています。

 ワクチン接種を見合わせる人は少数のようですし、今後ワクチン接種をしていないが為に差別の動きが見られるのも覚悟してでの決断です。・・・その差別が怖いのですが。

 東京五輪については慎重であって欲しいです。安心・安全が確約出来ない以上、どうするべきか、です。長期的展望に立っての決断が望まれます。

 医師として他の選択肢が無かった、この四分休符先生の言葉がいつまでも私の心と頭の中に響きます。

 有り難うございました。 今後、私は慎重且つ継続的自重を続けたいと考えます。

 

四分休符先生

 コロナ禍丸々3年が経とうとして未だに変異株出現にて5回目のワクチン接種が行われています。

 データが出始めていますが...

 「コロナワクチン離婚」という言葉も聞かれます。我々がそうです。私は先にもコメントさせて頂いたように基本的姿勢は変わっていません。しかし、家人は5回目接種を控えています。「3回目までは根拠があった。されど4回目は迷信。5回目は同調圧力」と。

 因果関係は解りませんけれども、病気の人が多いように感じています。ガンに掛かって尚コロナ感染。方や子宮体がん。膠原病発症で難病申請。なんで?と思う程に病気になっている人。皆さん、ワクチン接種の事は言いません。因果関係をつゆほどにも考えていません。私も考えたくないです。

 我々は離婚はしないでしょう。でも、険悪である事は確かです。

 多分、接種してもしなくても感染する時は感染するのだなぁ、というのが私の3年目の感想です。

yukimiya 様

 私は仕事柄、好むと好まざるにかかわらず、今週5回目の接種です。そして、患者さんや職員に注射しなければなりません。しかし、個人が接種を受けるか受けないかはリスク・ベネフィットを考えて自分自身で決めればよいことだと思っています。

四分休符先生

 有難うございます。

 それにつけても思うのは、このコロナ禍、画期的と言われるメッセンジャーワクチンにあってノーベル医学生理学賞にて古遺伝子学のペーボ博士が受賞した、その意味は大きいと私は思っています。素人ですから、勘でしかないのですが。

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