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2021年8月15日 (日)

神経質礼賛 1896.難読苗字「悳」

 患者さんの紹介状をいただくと必ず返書を書く。患者さんの名前は読みが難しくてもカルテの表紙にあるので困らないけれども、その紹介状を書かれた先生のお名前が読めなくて苦労することがある。返書だから読めなくても要は書ければいいのだが、全く知らない漢字だとワープロ入力ができなくて非常に困る。今回は他県から引っ越してきた患者さんで、苗字が「悳」という先生からの紹介状である。さあ、困った。全く見たこともない漢字である。時間がない外来診察中なので、その部分は空欄にしておき、プリントアウトしたものに手書きした。後で事務員さんにネットで調べてもらったら、読みは「トク」なのだそうだ。確かにワープロで、「トク」を変換すると候補のなかから「悳」の字が出て来た。しかし、苗字でトクはちょっと変だ。何か訓読みがあるのかなあ、と考える。そうだ、もしかして、と思い、クリニック名の「いさお」を変換してみると「悳」も候補の中に入っているではないか。こうしてようやく、苗字の読みが「いさお」であることが判明したのだった。

 難読苗字で経験した中では「薬袋」・・・みない(728話)が印象に残っているが、漢字そのものの音読みが全くわからない、というのはそうあることではない。悳という苗字の由来は、大阪府堺市にある浄土真宗・浄福寺の僧侶が明治新姓として作ったもので、仏の教えにより直(なお)き心になる、ということなのだそうだ。それにしても、どうして「いさお」という読みになったのかは判然としない。謎である。

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