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2021年12月16日 (木)

神経質礼賛 1936.精神鑑定

 精神鑑定というと大きな刑事事件の裁判の際に責任能力の有無を鑑定するものを連想される方が多いだろう。そういったものに私は全く縁がない。先日、家庭裁判所から依頼を受けたのは成年後見人制度の精神鑑定だった。私が担当している入院患者さんが要後見(昔の禁治産に相当)かどうかの鑑定である。手間がかかる仕事なので正直言って避けたい。しかも今まで成年後見の診断書は何度も書いているが正式の鑑定書を書いた経験がない。しかしながら代わりの鑑定医を探すのも大変だろう。鑑定料は5万円から10万円と記載されている。これは申し立てをした家族が裁判所に納めることになる。この患者さんの御家族も病気で経済的にかなり苦しい状況を知っている。そこで、1万円で鑑定を受けることが可能かどうかケースワーカーを通じて家庭裁判所に聞いてもらったところ、それで構わないということだったので、引き受けることにした。

 病歴の長い患者さんなので電子カルテには生活歴や他医療機関での治療状況の情報はほとんど入っておらず、古い紙カルテを出してもらっても中抜き処分されているし、数十年前の初診の頃の記載は乏しいから不明な点が多い。いつもの問診とは別に本人を診察し、知能検査も心理士さんに依頼して、何とか2週間で鑑定書を作成して家庭裁判所に送った。神経質は、仕事の手間ばかり計算して、面倒だなあと思うと先送りしやすい。こういうイレギュラーな仕事が入った時には、先送りせずに、とにかく前へ前へと進めていくことである。日本人の寿命が延びているのは喜ばしい反面、認知症の人が増えて、成年後見制度の利用は増えていくことが予想される。そのうち自分も鑑定される身の上になるかもしれないなあ、などと思う。

 

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