神経質礼賛 1938.朝の百円バス
朝、駅から勤務先の病院へは送迎車がないので、タクシー券をもらっている。駅前の乗場にタクシーが止っている時はよいけれども、一台もいない日がある。5分から10分のうちに来ることが多いけれど、時には20分以上待っても来ない時もある。寒い冬の朝、いつ来るかわからないタクシーを待っているのはちょっと辛いものがある。最近、気が付いたことがある。電車を降りてから急ぎ足で駅を出て、タクシーがいない場合そのままバス乗場へ向かえば6:55発の一番バスにスレスレ間に合うのだ。このバスは1時間に1本自主運行、1回百円の循環バスである(1783話)。市役所を回って行くから少々時間はかかるけれどもタクシーを待っているよりはいい。こういうのを見つけるのも神経質の欲張り根性のなせる業かもしれない。駅で乗る客はまずいない。道路はまだ空いているからバスはスイスイ走って行く。途中で仕事に行くらしい女性が乗り、ドン・キホーテのバス停で降りる。病院に着くと、まず書かなければならない書類が新たに発生していないかを見て、電子カルテの報告事項を見て、状態が心配な患者さんのフローシート(体温グラフ、食事、便の回数、睡眠状態などが表になっているもの)をチェックしてから7時半には病棟を回り始める。外来診察が始める前に入院患者さんをみておいて急ぎの指示がある場合には早めに出している。
明日はクリスマス・イブ。デイケア担当の方から、クリスマス会での楽器演奏を依頼されたけれども、あいにく外来担当日で予約患者数が今までの最高新記録である。とても出られそうもない。そこで、昨日の昼休みの時間にデイケア参加者の前でクリスマス曲を弾かせてもらった。この1年で常勤医師が一人減り外来を手広くやっていたパート医師も辞めて一人当たりの仕事量が増え、それでいてワクチン接種の仕事が不規則に入ってくる。「境遇に柔順なれ」(263話)。自分が潰れないようにも神経質を発揮していくつもりだ。
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