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2022年1月16日 (日)

神経質礼賛 1946.燃え尽きへの対処法

 ある医療サイトを見ていたら、アメリカの医師向けに同系列の会社が運営する情報サイトMDlinxの記事が目に留まった。「医師のうつ・燃え尽きへの対処法」と題する記事だ。燃え尽き症候群は、管理不十分な職場のストレスに起因して、疲労感・仕事に対する否定的な感情・仕事の効率性の低下などをきたすことを言う。2019年の報告ではアメリカの医師の40%以上、女性医師の50%以上が燃え尽きたと感じているとのことで、新型コロナ感染拡大によりさらにストレス増大に悩まされているとの分析もある。医師の燃え尽きと自殺に関する2021年の報告では、燃え尽きの原因は、官僚的(事務的)な仕事が多すぎること、長時間労働、雇用者や同僚からの尊敬の欠如にあるとしている。患者さんに接することが最もやりがいのある仕事なのだが、書類作成や管理業務が増大して患者さんと向き合う時間が減っている。10年前にはほとんどの医師は週に1~4時間しか事務処理にかけていなかったのが、2019年には74%の医師が週に10時間以上、36%が20時間以上事務処理に時間を費やしている。多くの医師は、同僚や雇用主から、自分が弱者だとか医療行為に適さないと思われたくない、という「助けを求めることへの偏見」があるのではないかと考えられる。対処法としては①サポートグループを見つけて信頼できる仲間と経験を共有する、②毎日30分以上運動する、③職場の委員会に参加して自分に直接影響する政策に関わっていく、④講習を受けて最新の情報を得て集中力を高めていく、といったことを挙げている。

 日本でも事情は同様である。特にこのところ電子カルテの普及で、医師が指示を入力する業務が爆発的に増えた。以前なら口頭指示で済んでいたものも、全て事細かく入力するのである。例えば軟膏1本処方するにも、塗布する部位と1回当りのg数と処置の期間を別途入力する。期間が切れたらまた指示を出し直さなくてはならないし、中止する時には指示しなくてはならない。その都度、指示書が印刷されて、紙を大量に消費する。言った・言わないのトラブルはないけれども、看護スタッフも電子カルテの処理に追われて大変である。1日中、電子カルテの御守をしている感じがしてならない。市町村などに提出する書類も増加の一途を辿っている。

 燃え尽きは医療現場だけでなく、一般企業や家庭の主婦でも起きている。新型コロナの影響で、趣味やレジャーが思うようにできなくなり、冠婚葬祭の行事も中止されていわゆるハレの日がなくなり、人と人との関係が希薄になり、常に頭上の暗雲を感じている方々も少なくないだろう。実際に会うことが難しくなっているけれども、メールやSNSで仲間と情報交換して悩みを共有し、毎日少しで良いから体を動かしていくのが有力な対処法だろうと思う。

 

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