神経質礼賛 1965.男子トイレの臭い対策
年に一度、院内で各病棟・訪問看護・作業療法のスタッフさんたちによる研究発表会がある。看護部長から出席を依頼されて、講評をお願いします、とのことだった。事例検討、患者さんへのアンケート調査結果、病棟のホワイトボードに記載しているものが電子カルテでできないか、などがあったが、印象に残ったのは男子トイレの臭い対策に関する年配の看護師さんの発表だった。男子トイレの臭いがひどいため、それをなくすための工夫である。男子トイレの小便器の周囲には尿が飛散して汚れやすく臭いやすい。当初は吸水シートを貼って交換していったが効果は不十分だった。どれだけわかってもらえるかと思いながらも、足形を描いてみたところ、汚れや臭いは改善されたという。よく公衆トイレに「一歩前へ」と書かれている例はあるが、患者さんにはわかりにくいことも考えられる。足形を描く方がわかりやすいだろう。こうした日常生活の不便を観察して、ちょっとした工夫によって解決するのはとても価値のあることだと思う。森田的実践だと言ってよいだろう。
どこの家庭でも奥様方に評判が悪いのが夫や男の子たちの小用である。洋式トイレで立ってすると便器やその周囲が汚れやすい。私も妻から言われて今では座ってしている。座って小用をするようになった当初は正直言って抵抗があったが、慣れてしまえば何でもないものだ。
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