神経質礼賛 1969.ワーキングメモリ
仕事中、突然ポケットのPHSが鳴って病棟から連絡が入る。看護師さんが早口で話してくる。「Aさんの〇〇お願いします」「それと、Bさんが△△なので□□して下さい」さらに「それと、Cさんが◇◇なので××お願いします」と来られるともう完全にアウトだ。自分が担当している患者さんだけならまだ何とかなるが担当していない患者さんの名前は覚えきれない。メモリーがパンクである。最初の話の記憶がもう怪しい。間違いがあっては大変なので、ポケットからメモを取り出して、もう一度聞いて確認しながら書いていく。近頃は年齢とともに脳のワーキングメモリ(一時記憶)が衰えてきているから「それと」恐怖症である。情けない話だが、頼むから3つ以上まとめて言わないでくれよ、と内心叫びたくなる。
以前のWAISⅢという知能検査では全体のIQのほか、言語性IQと動作性IQを測ることができた。現在のWAISⅣではIQのほかにワーキングメモリが測れる。発達障害という診断が増加しているのに対応してのことなのだろう。ワーキングメモリが小さいために勉強や仕事や日常生活がうまくいかないという人もいる。それがわかればいろいろな対応法がありうる。患者さんやその親御さんにそんな話をしながら「自分もそうだよなあ」と秘かに思うこの頃である。
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私も、近年ワーキングメモリは小さくなる一方で、先生と同じくメモをとります。メモ魔と言ってもいいほどに。メモをとると、取り敢えず、忘れてはならないというプレッシャーから解放され、気持ちがラクになります。
自分のそうなのだから、人には(特に年配者には)一度にたくさんの事を言わないようにしなくてはと思っているのですが、先日急いでいる仕事で3,4の事を一回の℡で言ってしまいました。強引な感じを与えたのでしょう、後日相手は不機嫌に。一晩落ち込みましたが、今朝洗濯したり、もらったお菓子を食べたりしているうちになんとなく回復して、メールを開いた次第。私にとってはタイムリーなトピックでした。
投稿: 夏子 | 2022年3月27日 (日) 14時26分
夏子 様
コメントいただきありがとうございます。
仰るように、他の人への配慮も大切なことですね。私も気を付けていこうと思います。
投稿: 四分休符 | 2022年3月27日 (日) 19時18分