神経質礼賛 1975.お地蔵さんがやって来た
以前自著の『神経質礼賛』を差し上げた外来患者さん(1945話)が『家康その一言』を購入しようとしたら、もう電子本になってしまっていて紙の本は買えないと言われる。手持ちの1冊を差し上げたところ、御自分で作られた石仏をプレゼントされた。師匠である杉村孝さんの「わらべ地蔵」スタイルの作品である。高さは20cm位ながら、ずっしり重いのに驚く。さて問題はこれをどうやって持って帰るか、そしてどこに置こうか、というところである。いつも通り電車と徒歩で持ち帰るしかない。荷物の少ない土曜日に手ぶらで出勤して帰りに持ち帰ることにする。お地蔵さんを持ち歩くとんでもない不審者に他ならない。電車内を巡回している警備員が見て丸い頭を爆弾だと勘違いしないか、路上を歩いていて職務質問されたらどうしよう、などという考えも浮かぶ。「庭に置いて下さいね。苔むしてくるといい感じになると思いますよ」と言われたが、庭らしい庭もない狭小住宅なので、入口玄関横、妻の実家から移植したヒメシャラの木の脇に置くことで妻の了解を得た。
昨日、ようやく家に連れてきた。丈夫な伊勢丹の紙袋に入れてくれてあったが、手にかなり食い込んだ。帰宅して、まず気になっていたお地蔵さんの体重測定である。体重計に載せると、本体が6.4㎏、台座が1.6㎏の計8kgだった。重いわけである。妻にも見てもらって、置く場所を決めた。わが家の新しい住人である。私も丸顔であり、小学生の頃は「マルちゃん」とも呼ばれていたから、親近感がある。
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