神経質礼賛 1998.キャンプの思い出
今日は市立病院内科を受診し、帰りは駿府城の中堀沿いを歩いて半周する。中学の横を通るとグランドでは生徒たちがテントを立てていた。キャンプに備えての練習なのだろう。もう卒業して50年になる。当時すでに校舎は古い感じがした。その後、子供たちが同じ学校に通ったが、耐震補強の筋交いが入っただけでそのまま使われていた。今も校舎は建て替えらえられていない。そして、この学校のキャンプも脈々と続いているようだ。
例年、梅雨が明けて夏休みに入る前に2泊3日の本栖湖キャンプがあった。各学年3人ずつ縦割りにした9人の班で行動する。自分たちのテントは自分たちで設営する。トイレも自分たちで穴を掘って周りに目隠しの板を並べて作る。御飯は飯ごうで炊く。コンビーフを使って作るカレーがとてもおいしく感じた。2日目は本栖湖一周のハイキングがあり、夜にはキャンプファイアーがある。3日目は朝食後の撤収作業が慌ただしかった。原状回復できているか教師のチェックが入る。夜中に大雨が降り始め、心配になってテント周囲の溝をさらに掘った年もあった。電気物は懐中電灯以外の持込は禁止。菓子類も持込禁止。不便な中で創意工夫をし、周囲に注意を払い、自然の中で集団生活する得難い体験だったように思う。
考えてみれば、入院森田療法もそうしたキャンプ生活と共通する部分が少なくない。ものそのものになって、自主的に行動していく。過保護に育てられて頭でっかちになっている神経質者の再教育の場でもあるのだ。そして、退院していく時には精神的に逞しく成長しているのである。
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