神経質礼賛 2003.自動運転実証実験
このところ、朝、駅前にタクシーが停まっていないことが多くなっている。1勝2敗から3敗ペース、乗れればラッキー、といったところだ。話好きの運転手さんが言う。「今度、自動運転の実証実験が始まるんですよ。駅前からお城(掛川城)まで1キロなんですけどね。何かあった時のために運転手は乗るけどハンドルはなくて、事故になったら運転手の責任になっちゃうって言うんですよ」と。自動運転・実証実験・掛川というキーワードで検索してみると地方新聞の記事が見つかり、市役所の広報記事もあった。県が中心になって、昨年始まったのだが、接触事故を起こして中断していた。来月から実験再開され、掛川が第1弾だということだ。市役所からリアルタイム監視。定員8名で時速19km以下での走行。夜間、公道での実証実験は全国初だという。リアルタイム監視とは言っても、通信制御のタイムラグが発生するから安全のためにはスピードは出せない。片側1車線の道路をのんびり走っていたら渋滞が発生するから、夜間限定の運行ということになるのだろう。
外来の患者さんやその御家族で、高齢のため運転免許を返納したという人、これから返納しようかどうしようか迷っているという人の話をよく聞く。公共交通機関が乏しい地方では、自動車は生活上必須アイテムである。免許を返納してしまうと、とたんに買物や通院などが不便になる。買物はスーパーの宅配サービスなどを利用する方法があるけれども、自宅に閉じこもりがちになり、運動量が減って、心身の機能低下につながるケースもみられる。自動運転車の早い開発が望まれる。もちろん安全第一でなければいけない。先週末、KDDIの通信に不具合が生じてデータ通信や携帯電話の音声通話ができなくなるトラブルがあった。たとえ通信が遮断されるような事態が発生したり、地震などの災害が発生したりした場合でも安全が確保されるように、神経質に何重にも対策を施して、フェイル・セーフを徹底させてほしいものだ。
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