神経質礼賛 2028.肺炎球菌ワクチン
「高齢者肺炎球菌予防接種のお知らせ」と書かれた通知が送られてきた。そういう年頃になってしまったのか、と思う。勤務先では患者さんや職員の接種を頼まれることがあるが、今度は自分が打ってもらう番である。ワクチンは院内に常備していて、頼めばいつでも打ってもらえると聞いていたが、通知には予診票が入っていない。調べてみると、住所地の市外で接種してもらうには、保健所に予防接種依頼書交付願という書類を提出しなければならないとわかった。市のホームページから書類を印刷。記入して保健所に届けた。2週間近くしてようやく保健所から大きな封筒が送られてきた。中には予診票が入っているが、医療機関の事務宛の書類が4枚入っていた。接種料金は8,550円。自己負担は4820円。その差額3,730円は市からの補助となるため、医療機関から市に振込むよう請求するという仕組みになっていたのだ。こういう書類を作成して郵送するのだから、手間と日数がかかるのも無理はない。
これなど縦割り行政の問題点の典型である。かかりつけ医療機関が市外にあることは珍しくないし、市外に転居する人だっている。市町村任せにしないで、厚生労働省が動いて全国統一の制度にすれば効率よく実施できるのではないだろうか。無駄な手続きやそのための書類を減らす工夫がデジタル化よりも最優先である。「ものそのものになる」という発想が欠如している。
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