神経質礼賛 2038.食品高騰
今年に入ってから食品の値上げが続いてきた。この秋にはそれがさらに目立っている。スーパーの中を見回すと、値上げされたものばかりだ。惣菜パックや弁当は30円~50円ほど値上げされている。時々買っている蕎麦・うどんの乾麺は、一見値段据え置きでも今まで一束100gだったものが70~80gに減っていて実質値上げである。ロシアによるウクライナ侵略戦争のため小麦価格や飼料価格が高騰し、小麦粉や肉の価格が上昇していることもある。それに加えて食用油の高騰は外食産業に打撃を与えている。王将餃子が今年二度目の値上げに踏み切ったというニュースもあった。他の外食チェーンでも続々追加値上げしている。
円安で1ドル150円となり、輸入食材が高騰。今後さらに円安が進んでいくことは間違いない。何しろ、アメリカをはじめ世界の多くの国々が物価上昇対策として金利を上げている最中、日本だけは長年続けたゼロ金利・マイナス金利政策を墨守しているからだ。一時的に為替介入をしたところで焼け石に水である。そして、それはムダ金を遣って自分の首を絞めるようなものである。日銀が金利を上げられないのにはワケがある。そもそもゼロ金利・マイナス金利は資本主義の大原則に反している。ごく一時的な景気対策ならばまだわかるが、それを延々と続けて国債を膨れ上がらせた。ここで金利が上がったら、償還どころか利払いもおぼつかなくなり、日本倒産になってしまうからである。今までの「アベノミクス」のツケが全国民に重くのしかかってきている。いくらでも国債を発行すれば平気という今までのやり方は、イソップ寓話に出てくるどんどん腹を膨らませて失敗する蛙そのものである。
いくら物価が上がっても食べないで生きていくことはできない。我々としては、神経質を発揮して食品ロスを減らし、無駄な買い物を減らす努力をしていくとしよう。「物の性(しょう)を尽くす」エコ生活を心がけたい。庭のある人は、野菜や実のなる木を植えて少しでも自給自足する工夫もあるだろう。
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