神経質礼賛 2069.晩祷歌(Preghiera)
最大級の寒波襲来のため、一昨日から強烈な冷え込みとなっている。温暖な静岡市街地でも初雪、とは言ってもパラパラ程度。全国的には雪のために列車が立ち往生したり、雪による交通事故が多発したりして大変なことになっている。
このように寒さが厳しい季節になってくると、やはりチャイコフスキー(422話)やラフマニノフ(307話)の音楽が似つかわしい。どちらも神経質度が高い人物であり、明らかにうつ状態に陥ったエピソードを持っている。ラフマニノフの最もよく知られた作品はピアノ協奏曲第2番であるが、第2楽章の美しい旋律は他の楽器用に編曲されてもおかしくないだろう、と思って、ネット上のペトルッチ楽譜図書館で調べてみたら見つかった。それもクライスラー編曲のものだ。20世紀最高のヴァイオリニストの一人であるフリッツ・クライスラーは陽気で社交的。一方、ピアニストとしても大成功を収めたラフマニノフは心配性で内向的で全く対照的。この二人は仲が良く、共演のレコードがいくつか残っている。しかし、この楽譜での二人の演奏録音は見当たらない。晩祷歌(Preghiera)という題名が付けられている。
プリントアウトして楽譜を打ち込んでいく。聞くとシンプルそうな曲だけれども、3連符と普通の8分音符が入り乱れていて、打ち込みには時間がかかる。10日ほどで完成。ピアノパートに合わせて実際に弾いてみると、なかなか美しい。ただし、入りが難しいところがあって、ズレてしまいやすい。もう少し練習してみよう。 おっと、その前に今度の日曜日は、友人が参加しているピアノサークルの練習会でフランクのヴァイオリンソナタイ長調第4楽章を一緒に弾くことになっている。大恥をかかないように練習しておかなくては。
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コメント
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四分休符先生
久し振りに音楽のお話が。 楽しみな事です。
ラフマニノフと言えば、ラプソディー第18変奏はいろいろに使われますねぇ。ラフマニノフらしい甘々メロディーラインです。 で、私のラフマニノフの思い出。ピアノ協奏曲2番は好きでした。お見合いの時「3番もいいですよ」と言われ、今では多分3番の方が好きかも、です。転んでもただでは起きない私。いい思い出です、3番。
2番2楽章が編曲されているとは知りませんでした。 で、近々、フランクですか。長調なのに、なにか不安を感じさせる曲なので私は今一つです。ですが、先生、お楽しみあれ。バイオリンの名曲です。
私はと言えば、4月のピアノトリオに向けて練習中。ベートーヴェンOp.3-1 1楽章と決まりました。譜読みだけで精一杯。合わせられないと焦ったら、師が、プロさんが合わせてくれますよ、と。確かに、そうでした。ですが、チェロさんがキッ!と睨むのですね。オソロシ。
音楽家に限らずでしょうけれども、神経質人が多いのには今更のように驚くやら感心するやらです。
単純に音楽を楽しみたい!私はそう思うのです。思える事自体が幸せと感じます。
夜から水道管ポタポタ程度に開けておきました。開通するまで思った以上に掛かりました。冷えました。
雪地方の報道では私共高速でチェーンを巻いたりした経験があるだけにそれ以上に困難極めている様子に自然事象には逆らえないとため息です。トイレだなぁ...、と。
投稿: yukimiya | 2023年1月26日 (木) 14時14分
yukimiya 様
コメントいただきありがとうございます。
若い頃、初めて買ったピアノ曲のレコードはクライバーン演奏のベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番・チャイコフスキーのピアノ協奏曲・ラフマニノフの第2番のセットでしたが、すっかりラフマニノフばかり聴くようになってしまいました。3番は2番と同格の名曲だと思います。
私も友人からピアノ3重奏「大公」の楽譜を渡されていますが、練習をサボっていて、まだ合わせていません(笑)。プロの方と合奏できるのは素晴らしいですね。
投稿: 四分休符 | 2023年1月26日 (木) 18時30分