神経質礼賛 2065.どんど焼き
昨年の暮れから「どんと焼き」のポスターがあちこちに貼られていた。通常は「どんど焼き」と呼ばれることが多い。地方によっては逆に「とんど焼き」と呼ばれたりもするらしい。歳神様をお迎えするための正月飾りを正月明けに燃やしてお見送りして無病息災や五穀豊穣を願うこの儀式は平安時代の「左義長(さぎちょう)」に由来すると言われ、「道祖神祭」、「鬼火焚き」、「さいと焼き」などと呼ばれる地域もあるようだ。近くの公園で行われるので初めて行ってみることにした。
この前の日曜日、始まりの午前10時に行ってみると、公園の中央に円形に紅白の幕で仕切られた部分があり、そこへは木の鳥居をくぐって出入りするようになっていた。祭壇には供え物が載っている。すでに200人前後が集まっている様子だった。ここぞとばかり市会議員も来ている。普段は子供たちが走り回ったり、高齢者がゲートボールを楽しんだりしている公園に突如として異空間が出現したようである。神主さんが祝詞をあげ、お祓いをする。儀式には30分ほどかかった。次に男の子と女の子が一人ずつ前に出て、点火が行われた。それから続々と集まった人々が、お賽銭を入れて、正月飾りを係りの人に渡し、それが積み上げられ燃やされていく。係りの人からは安倍川餅1パックを渡される。お神酒も振舞われている。今まで見たことがなかったけれど、こういう伝統的な儀式も悪くない。舞い上がる煙を見ながら、新型コロナも一緒に退散して行って欲しいとつくづく思う。
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