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2023年3月10日 (金)

神経質礼賛 2084.春のミニミニコンサート

 2年間勤務された副院長の女医さんが今日で退職される。そこで、職員が食事をするホールで昼休みの後半に送別のミニミニコンサートを行おうと企画した。事前に事務部門や経営サイドに許可を求めたところ、「何でそんなことをするんですか」と冷ややかな答えが返ってきた。昨年末には職員や入院患者さんのコロナ感染が相次ぎ、対応に追われた。その後遺症で病院全体が「コロナ疲れ」の沈滞ムードに覆われているのを強く感じている。そこで、それを払拭したいのだ、ということを説明して、ようやく認めてもらえた。

 歌や管楽器と異なり、弦楽器では感染リスクは極めて低いとはいえ、ここ2年間、クリスマスの演奏も自粛してきた。普段、職員が「黙食」している場で演奏してしまうのだから、ちょっとスリリングである。曲目は2年前に認知症病棟で演奏(1826話)したものに準じている。2曲目を「花は咲く」から「卒業写真」に変更し、①ヴィヴァルディ『四季』から春の第一楽章 ②卒業写真 ③千本桜 ④ジュ・トゥ・ヴ というラインアップにして、12:40頃開始という予定でいた。今日は外来担当日で、11時の予約なのに12時過ぎに来院する遅刻常習犯が二人いる日だ。うち一人は日記指導をしている強迫の人でとても時間がかかる。間に合うかどうかヒヤヒヤものだ。何とか開始5分前に外来を終え、すぐに楽器を出して弾き始める。主賓の女医さんが近い席に座り、すでに食事を終えている職員さんたちも集まって来て立見である。ごく簡単な②で集中力が途切れ、早く終わってしまい、伴奏だけが鳴り続けるという失態を演じてしまったが、後は何とか無難に切り抜けた。皆さんに喜んでいただけたのが救いである。自分も昼食を食べ、書類書きなどの仕事をしてから、今度は慢性期病棟に行き、患者さんたちの前で同じプログラムで演奏した。慌ただしかったが、やって良かったと思っている。

 

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コメント

素晴らしい行動力です。神経質の引っ込み思案を突き抜けた「生の欲望」の勝利でした。

たらふく 様

 コメントいただきありがとうございます。

 神経質の弱力性ゆえ凹んで退却しがちですが(笑)、仰るように今回は「我をおしたてよ」(2063話)の教えに沿って強力性(生の欲望)が活かせたように思います。

コンサートをやるってどんな気持ちなんでしょうか。良い気持ちにはちがいないのでしょうが。(プロのフルート奏者で、極度の緊張に悩んで通院していた、という話は聞いたことがありますが。)

今夜はストリングスのコンサートに行ってきました。プログラムの一つに、ブルックの「スウェーデン民謡によるセレナード」がありました。珍しい演目だそうです。先生はご存じでしたか。耳に残る旋律がところどころにある曲で、とても良かったです。生の演奏はやっぱり素晴らしい。

訂正 
✕ ブルック→〇 ブルッフ

夏子 様

 コメントいただきありがとうございます。

 ブルッフというとヴァイオリン協奏曲とスコットランド幻想曲は聴いたことがあります。とても美しい旋律に満ちていますが、少々インパクトが弱くて、どうも忘れてしまいがちです。「スウェーデン民謡によるセレナード」は聴いたことがないです。調べてみようと思います。

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