神経質礼賛 2095.金陀美具足のプラモデルモニュメント
大河ドラマ「どうする家康」では、初陣の時に家康は今川義元から贈られた金ピカの甲冑(金陀美具足)を着用し、以後の戦いでもそれを着用していることになっている。どうも神経質で地味な家康にはミスマッチのような気がしてならない。確かにそういう言い伝えもあるようだが、実際の記録には桶狭間の戦の前哨戦では赤備えを着用していたとされているようだし、この金陀美具足は後世の作ではないかと考える向きもある。実際の戦場で使うというよりは儀礼用あるいは装飾用と見た方がよさそうだ。やはり家康には渋い漆黒の甲冑が似合う。そして寵愛した井伊直政の赤備えとは赤と黒でいい相性である。
2年前の記事1866話にプラモデルのモニュメントが駅前などに作られたことを書いた。あまり知られていないが静岡市はプラモデルの街であり、有名なメーカーが集まっていて、高い全国シェアを占めている。若い人たちにはガンダムのプラモデルでおなじみかも知れない。晩年を駿府で過ごした家康が全国から優秀な職人たちを集めたため、家具や履物などの製造が盛んとなり、その流れがプラモデルに行きついたと言われている。
今月になって、駿府城外堀の脇の歩道に金陀美具足のプラモデルを模したモニュメントが作られた。なかなか存在感がある。このモニュメントのところに立ち、撮影してもらっている人も見かける。金陀美具足を本当に家康が合戦の場で着用していたかどうかは怪しいけれども、話題にはなりそうである。
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