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2023年6月 1日 (木)

神経質礼賛 2111.大河ドラマ館

 例年NHKの大河ドラマを見ることはない。時代考証が入っているとは言え、相当フィクションが入り、人物像も極端にデフォルメされ、人気役者(アイドル)に合わせた設定にしているのが面白くないからだ。今年は例外的に家康がテーマなので最初から見ている。「何だこれ?」というのが正直な感想である。のちの家康となる竹千代少年が一人でおままごとをしていて、それに後に妻となる瀬名が加わって二人で遊ぶ、いくら何でもこれはありえないだろう。桶狭間の戦いで今川義元が討たれたという情報が入り、家臣たちから「どうする、殿!」「どうする!」と迫られて「もう嫌じゃあ!」と一人遁走して場面は海岸にいきなりワープ。そこにまだ13歳位のはずののちの本多忠勝が言いがかりをつけるシーンもヒステリーの解離症状を表現したのだろうか。毎度ツッコミどころ満載ではあるけれども、従来のイメージと異なり、自分の弱さと向き合い、悩み続け、ビクビクハラハラのまま道を切り開いていく家康像は神経質ぶりが表現されていて評価できる。

 ドラマに合わせて静岡浅間神社の中に大河ドラマ館が1年間の期間限定で開かれているので見に行ってきた。この建物は元々市立の小さな郷土資料館で、地元の文化財の展示を時々見に行ったものである。2階へ上がるとドラマ初期のストーリー紹介、登場人物の衣装の展示があった。このあたりはドラマの進行に合わせて展示替えしていくのだろう。着物の色にイメージを重ねるのが最近の大河ドラマの傾向らしい。今川義元は濃紺、家康は水色、信長は黒、武田信玄は赤というテーマ色で統一している。浅間神社の宝物の展示が少しあって、家康が戦の際に身に着けた瓢箪「勝瓢(かちふくべ)」を見た。1階に降りると15分ほどのビデオ上映をしていて、出口の近くには家康・瀬名・今川義元の等身大パネルが立っていて、記念撮影できるようになっていた。まあ、わざわざ見に来なくてもJRの駅に置かれている「どうする家康」の無料パンフレットをもらってくれば役者の写真も入っていてそれで充分な気もする。現在、東京の三井記念美術館では「どうする家康」の展覧会を開催していて関連の文化財を見ることができる。秋には静岡市立美術館に移動してくるので楽しみにしている。

 

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コメント

 四分休符先生

 どうする家康、ですか。先生のお膝元ですね。今川氏そして捉えられていた幼き日の家康。

 私は最近「大河」を全く観なくなりました。
 一番大きな理由は夫と一緒になったゆえ。夫はとても好みがはっきりしています。脚本は三谷幸喜氏を好み(私は苦手です)、蝦夷もの(夫は今でも坂上田村麻呂を恨んでいます、滑稽かな...仙台出身ですので)を好み、と。映画にしてもビリーワイルダーであったり、ケンローチであったり。黒澤一番!小津路線で山田洋次とか。 私も大いに影響を受けています。

 でも、本当は観たい大河もあったのです。今は「篤姫」の再放送を4Kで観ています。宮崎あおいがいいのですが、女の生き方です。

 本来私は戦国時代の女性の生き方に関心がありました、あります。つられて男性陣の在り方。家康がどのように長きに渡る江戸時代の礎をつくったか、それに関心がある、です。
 よく、維新が好きだ、という人も多く聞かれるように思うのですが、私はさっぱりダメです。やはり戦国時代です。

 それから、観なくなったのは...役者陣です。昔の、と言ったら今の人は「また年寄りが~」と言いそうですが、主役を張れるような役者さんが多かったように思うのです。再放送など観ますとそうそうたる面々。もう今となっては亡くなった人ばかりなのですが。

 というわけで時代は好きなれど、タイトルもねぇ...で観ていないのです。

 ただ、家康という人物については相当我慢を強いられて、でもその生き方と時代の運が功を奏したといえるように思われるのです。
 と、なりますと、信玄や正宗は...となります。 歴史を辿るおもしろさとでも言いましょうか。ヒトはこのようにして生きてきたのだなぁ、と思います。

 先生は、楽しみでらっしゃいますね。

yukimiya 様

 コメントいただきありがとうございます。

 そうですね。大河ドラマでは主に男性の生き方、朝ドラは多様な女性の生き方に主眼が置かれやすいですね。私は商売柄か(笑)武将本人だけでなくその家族や家臣たちがどんな人生を歩んだか、子孫がどうなったかにも興味を持ち、調べ上げてしまいます。過酷な宿命の中で、夫や子と引き裂かれたり、何度も再婚させられたり、時には薙刀を振り回して城を守ったり、知恵を働かせて家のやりくりをしたりして、凛とした女性たちの生き様にも魅せられます。
 それにしても、アイドルの学芸会みたいなドラマ作りにはがっかりさせられます。仰るように名俳優が少なくなりました。

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