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2023年6月22日 (木)

神経質礼賛 2118,狩猟免許用診断書

 一度外来受診した人から狩猟免許用診断書作成を求められたので書くことになった。ずいぶんいろいろな種類の診断書や意見書を書いているが狩猟免許用診断書は初めてである。あわてて調べる。かつては精神科医(精神保健指定医)でなければ書けなかったようだが、現在はかかりつけ医であれば内科医や外科医でも作成可能になっている。運転免許用に公安委員会に提出する診断書には決まった様式があるが、狩猟用には決まった様式がなく、診断書の作成例が公開されているだけである。要は欠格事由に当たらないことを証明するものである。

 最近、自衛隊の射撃練習場で自衛官候補生の少年が銃を発射して3人が死傷した事件があったばかりなので、ちょっと気になる。精神科医の間でもこの診断書は何か事件が起きた時に責任を負わされるのではないかということで書くのを渋る医師が少なくないそうである。この人の場合は、精神病、精神病質、てんかん、認知症、薬物依存などは否定されるので問題なさそうである。いろいろなことを心配しやすくて、慎重で仕事に時間がかかりがちなので、少々荒っぽい男性たちの職場では叱られやすいという話だ。初診の時の心理検査でも几帳面に〇をつけていてそれほど時間をかけずにこなしていた。こういう神経質な人ならば太鼓判を押せる。正直なところ、神経質が足りない人には猟銃を持ってほしくないものだ。

 

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コメント

 四分休符 先生
 
 免許を受けた猟銃の場合、その保管場所とか気遣いなどをしっかりしなければ
ならないでしょうね。
 私が中学生の頃、隣のお兄さんから空気銃を預かったことがあります。それを何処に置こうかと悩んで眠れなかったことがあります。
 私のような神経質者は、趣味なんかで刃物とか銃などは持たないほうが気を病むこともなく、また心安らかに過ごせるから、そのほうがいいようです。

 それで思い出したことがありました。
 鈴木知準先生のところで指導をうけていたときのことです。
 炊事場では複数の当番が包丁を使います。3本位だったと思います。調理が済み、後片付けも済んで、班長が包丁を丁寧に拭き、数を揃え所定の場所へ収納します。
 そのあと、夜に鈴木先生の指示があったのでしょう、寮生活の古株の方がその包丁をタオルに巻き、皆が分からない場所へ片付けるのです。そして朝、また台所の所定の場所へ置くのです。
 鬱型の混じた寮生もいたからかもしれませんが、こういう気遣いが神経質にはありますね。
 そのようにきめ細かく気を配れば、この度の自衛隊での事故も防げたかもしれません。
 神経質はありがたい。

 

神経質流儀 様

 鈴木学校・・・鈴木知準診療所での貴重な御体験をお教えいただきありがとうございます。

 森田療法を希望しておみえになる方の中には仰るように抑うつ症状を呈している方も時々いらっしゃいます。面倒なようですが、まさにそういった気配りが事故の予防になるのです。それが日常生活の中にしっかり定着しているところが素晴らしいと思います。

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