神経質礼賛 2119.スモモと嫌疑恐怖
勤務先の検査技師さんから自宅で獲れたというプラムを頂いた。薄い皮を指で剥いて食べてみる。適度な酸味と甘みがあって美味しい。特に赤紫色に熟れたものは甘みが強い。中央に種があるけれども、身の部分が比較的多くて食べやすい。どうやら皮もそのまま食べられるようだ。
プラムはスモモとどう違うのかな、と気になる。それに、健康食品でおなじみのプルーンがあるけれどもどういう関係なのだろうか。調べてみると、どちらもスモモであり、中国原産のニホンスモモの交雑種がプラムと総称され、西洋原産がプルーンなのだそうだ。プルーンは青紫色で楕円形をしているという違いもある。スーパーにソルダムと書かれたものが並んでいるのを見かけるが、これはアメリカ産の二ホンスモモの品種だという。早口言葉に「スモモも桃ももものうち」というものがある。活舌の悪い私には言いにくい。面白い言葉だけれども、これは本当ではない。両者とも広い意味ではバラ科ではあるけれども、異なる範疇のものである。
李下に冠を正さずという諺がある。李とはスモモのことである。冠を正すふりをしてスモモを盗もうとしていると誤解されないようにスモモの下では手を頭にやることを避けよ、ということである。これは神経質人間ならばいつも気を付けていることである。あらぬ疑いをかけられないように注意するのはよいことだけれども、心配しすぎて嫌疑恐怖になってしまう人も時々いる。これも強迫症状の一種である。最近はレジ袋や店の袋がもらえなくなっていて、万引きと誤解されないように「これ見よがし」に商品とレシートを一緒に持ち歩くことになる。
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