神経質礼賛 2133.段ボール箱20箱
朝、「これから段ボール箱20箱お届けします」と配達業者から電話が入る。12年前は1階のサッシを開けて、業者が二人がかりでトラックから出してくる段ボール箱を室内に積んでいった。今回もそのつもりでいたら拍子抜けした。配達業者は手押し車に段ボール箱を載せて一人でやってきたのだ。玄関ドアを開けて、段ボール箱を一つずつ受け取っていく。とりあえず床には大きな折り込み広告を広げてその上に積んでいく。段ボール箱の底面積は前回と同様だが、高さが23㎝から14㎝と薄くなって、ハードカバーからソフトカバーになった分、だいぶ軽く感じる。伝票20枚をまとめて手渡され、受取印を押すのに手間取った。
早速、箱を一つ開けると、10冊束が4つ入っている。そのうちの一つの包装を開けて本を取り出す。ついに形になったかと感慨に浸る間もなく、あらかじめ決めてあった送付先に、事前に作成しておいた添付文書を添えて、スマートレターあるいはレターパックライトに入れて、昼前にはポストに投函した。このあたりは神経質らしい手口である。
前回の『神経質礼賛』表紙カバーは禅寺を連想させるような苔むした石畳の写真だった。臨床心理士さんからは「谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』のイメージですか」などと言われたものだ。今回の『ソフト森田療法』の表紙カバーは青もみじの中の赤い楓花の写真であり、あまり硬くなく親しみやすくしたつもりである。楓花はやがて竹とんぼのように風に乗って飛んで行き、種を拡げる。『ソフト森田療法』も多くの方々に読んでいただき、森田療法の裾野を広げるのに少しでも役立ってくれることを期待している。
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