神経質礼賛 2136.広場恐怖のプロゴルファー
13日、女子ゴルフのNEC軽井沢72という大会でプロ6年目の菅沼菜々選手が初優勝したというニュースが流れた。菅沼さんは広場恐怖のため、飛行機や電車に乗れず、苦労している。同じような悩みを持つ人を勇気づけたいと自分が広場恐怖であることを3年前に公表された。スポーツ選手であるからドーピング検査があって薬を飲むわけにはいかない。国内ツアーでも北海道や沖縄の大会だと飛行機での移動が必要なので参加できない。父親が運転する車の助手席に乗っての移動ゆえ、時間がかかり、練習時間が短くなるハンディもある。症状が出たのは高校生の時。駅のホームでパニック症状が出て電車に乗れなくなった。高3になると何とか通学の電車には乗れるようになったが、プロゴルファーになった頃からまた症状が強くなってしまったという。
スポーツ選手は試合の際に極めて強いストレスにさらされる。それに耐えて活躍されているのに、普通の人には何でもない飛行機や電車に乗れないというのは奇妙に映るかもしれないが、神経症(不安障害)とはそういうものである。人の役に立とうと、自分の症状を告白するのは、森田療法では大切なことである。そして、それができる人は良くなっていく。後は、何かの機会に恐怖とする場面を突破できれば、次々と突破していけるはずである。菅沼さんの場合も、飛行機や電車に乗れる日が必ず来るだろう。いつか海外ツアーで実力を示せる日が来るに違いない。今後の活躍に期待しよう。
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