神経質礼賛 2149.アガサ・クリスティーの謎解きゲーム
マイナーなBS11(イレブン)で木曜日の午後6時から8時に放送されていたクリスティーの「ミス・マープル」シリーズが終了し、8月下旬から「アガサ・クリスティーの謎解きゲーム」という番組になっている。これはフランスで2013年・2015年に制作された全22話の翻案作品である。表題はポワロやマープル作品と同じだが、そこには名探偵ポワロもミス・マープルも出てこない。舞台をフランスに移し、いつもピシッとスーツに身を包み赤いスポーツカーを乗り回す独身の伊達男ロランス警視と好奇心が強く無鉄砲でスクーターに乗って出没する赤毛の新聞記者アリス・アブリルの二人が事件を解決していく。いつもロランス警視の強烈な毒舌を浴びせられるアリスの反応が面白い。アリスをうるさがってハエのように追い払っていたロランス警視だったが、勝手に事件の潜入取材をするアリスからの有力情報が無視できなくなり、奇妙な協力体制が出来上がる。男運がないのをぼやくマリリン・モンロー風の秘書さんもアリスとの間に友情が芽生えて一役買っている。いつもビデオに録画しておいて、休前日の夜に見ることにしている。CMを飛ばして見れば前半・後半を合わせて正味1時間半である。ミス・マープルの時には登場人物が複雑でよくわからなくなって途中で居眠りしてしまうこともあったが、今回のシリーズは毎回最後まで退屈せずに楽しめる。ポワロやマープルのシリーズに比べ、陰惨な殺人事件の後味悪さが薄らいでいる点もよい。神経質も一休みである。
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