神経質礼賛 2155.ポーレチケ
何かの拍子に聞いたことのある曲や歌が頭の中に流れて気になることがある。以前どこかに書いたことがあるが、医師国家試験の最中に、CDで聴いていたチェンバロ曲スカルラッティ作曲ソナタ ホ長調K380が頭の中で鳴り出して困った経験がある。雑念を頭から振り払おうとはからえばはからうほど注意がそちらに向いてますます離れなくなるという悪循環を招く。「一波を以て一波を消さんと欲す 千波萬波交々(こもごも)起る」(540話)ということになるのだ。気にはなっても音が流れるまま放っておけばいつしか流れる雲のように消えていくものである。特に何か仕事をしていると消失するのは早くなる。まさに「心は万境に随(したが)って転ず、転ずる処実に能(よ)く幽なり」(300話・1635話)という言葉の通りである。雑念は「あるがまま」に放置して行動していくのがコツである。
最近、突然に頭に浮かんできて気になったのは「踊ろう楽しいポーレチケ」の歌である。積極的に見たり聞いたりした覚えはなく、多分FMでクラシック番組を聴いた後、そのままにしていて流れてきた「みんなのうた」が記憶されてしまったのだろう。他で聞くことのないポーレチケという言葉も印象が強かったのだろう。これはポレチュカ・・・「ちょっとしたポルカ」が変化したものだという。ポルカは速い2拍子のチェコの民族舞曲であるが、この曲は3拍子であり、ポルカ・トラムブランカというものだそうだ。私の場合、どうも3拍子系の曲が耳に残りやすい傾向があるように思う。
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四分休符先生
そう言われてみれば...
私もなにやら頭の中で音楽がぐるぐるで五月蠅い!と思った時期があった、と思い出しました。けれど...
多分、今もそうです。なにやら今さらっているスクリャービンやら「映像の世紀」作曲・加古隆氏がこれだけの音楽が作れるのだったら、私も一丁やったるか!ではないですけれども、想像メロディーが流れます。譜面に起こそうと鍵盤に向かうのですが、まず、調性がつかめない、メロディーが浮かぶのに音が探せない。コリャダメだ。というわけで、勝手に頭の中でメロディーが流れるままにしています。
昔のようにどうしよう、と思ってもいなかったのでポーレチケで、ホウホウと気付いた次第です。何も音楽に限った事でなく、なんやらよそ様に言えないような言葉がぐるぐるした事も思い出しました。もう、勝手にせい!です、今は。
それにしても三拍子、ですか?以前、日本人はワルツが苦手と聞いた事があります。フルオーケストラにしても独奏にしても微妙な舞踏リズム。 軍隊式といっては語弊がありますが、日本人は四拍子・行進リズムがピタッとはまる、と。
先生が三拍子が耳に残りやすいとなりますと...欧州の舞踏感覚がお有りとお察しします。
投稿: yukimiya | 2023年10月16日 (月) 07時56分
yukimiya 様
コメントいただきありがとうございます。
ヴァイオリン初心者向けの教則本にはバッハ、
モーツアルト、ベートーヴェン、ボッケリーニなど
が作曲したメヌエットが多かったためか、私はど
うも3拍子に馴染んでしまったようです(笑)。
協調性が乏しいためか軍隊式の行進曲はあま
り合わないのかも知れません。
投稿: 四分休符 | 2023年10月16日 (月) 21時27分