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2023年11月 5日 (日)

神経質礼賛 2162.精神科医が絶対にしないこと

 ある医療サイトを見ていたら、診療科ごとに「その科の医師が絶対にしないこと」という記事があった。医師たちのアンケートを紹介したものだ。精神科のところをちょっと覗いてみると、①ネクタイをしない、②電車のホームで線路近くに立たない、③自己開示をしない、④緊急時に「お医者さんはいますか?」という時に名乗らないというようなことが書かれていた。

 ④は私もそうだと思う、内科や外科や脳神経外科の先生たちのように手を挙げる自信はない。役に立たず迷惑をかける可能性が高いからだ。もし誰も名乗りを上げず、多少なりともお役に立てそうな状況であれば、協力しようというスタンスである。しかし①②③に関しては完全に掟破りである。①は首を絞められる恐れがあるから、ということで、実際、そういう理由でネクタイは絶対にしないという医師がいた。私はクールビズが広まる前は暑い時期でも仕事中はネクタイをしていた。今は年間の半分はネクタイをさぼっているが、やはり、仕事中はきちんとした身なりがよいと思うからで、「外相整いて内相自ずから熟す」(86・87話、拙著『神経質礼賛』p.100)なのである。ネクタイをしようがしまいが外来診察中に突然に顔を殴られたことだってある。②はいつも早めに列の前の方に並ぼうという習慣なのでどうにもならない。もちろん、何かのはずみにホームから転落しないよう気を付けてはいるが。③は妄想対象にならないようにということで、精神科医の常識ではあるけれども、森田療法関連では、自己開示も必要になってくる。医師自身が神経質性格に悩み、神経症症状に苦しんで、それを乗り越えた経験を語ることは大いに参考になるだろう。日常生活のひとコマひとコマが森田療法実践の場になるので、自分の生活を語ることもある程度は必要だと思う。かつての森田療法家たちは自然にそれを実行していた。森田先生は次のように述べておられる。

   既に治った人は、その喜びとともに、同病相憐れむの情から自分の症状を告白・発表して、他の人の参考にもし、同病を治したいという情が切になってくる。これがすなわち懺悔の情にもなれば、犠牲心ともなるのである。これと反対に、まだ治らない人も、自分で努めて懺悔し、犠牲心を出せば、これが治る機会となるのであります。(白揚社:森田正馬全集 第5巻 p.124)

 

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